■操作のコツはウィジェットやショートカットを活用すること
画面構成について少し紹介しておきましょう。Palmを使いこなすには、Googleアシスタントだけでなく、ウィジェットをカスタマイズしたり、ショートカットをうまく活用したりすることがカギになります。まぁ普通のAndroidスマートフォンでも利用できる機能ですが、画面が小さいからこそ重要なのです。
例えば、カレンダーを配置してすぐに予定を確認できるようにしたり、特定の目的地を定めた地図アプリのウィジェットを配置して、すぐに経路検索を表示させたり。
Android 8を搭載しているので、アイコンを長押しして機能へショートカットすることも可能です。小さい画面をちまちま操作するのは億劫なので、これをうまく活用するのも大事。
そのほか、特筆すべき機能として、ロック画面を上にスワイプアップした状態で、文字を手書きで書き込むとアプリが検索できる「ジェスチャーパッド」があります。「Playストア」を開くには、ここで「P」と書き込むと早いです。
■そもそもどういうシーンに使えるのか?
Palm Phoneの弱点はスタミナ。バッテリーが800mAhしかなく、取り外しも非対応。そのため連続通話時間は最大3時間20分しかりません。通常使用なら2時間持てば良い方です。なので、メイン端末として日常的に使用するには、モバイルバッテリーは必須。
一方、連続待受時間は3日以上あります。SIMをいれず、機能を使わず持ち歩いてみたところ15%が減っていました。SIMをセットしてバックグラウンドのモバイル通信が発生するともう少し消費量は増えるでしょう。
また、対応周波数を確認すると対応バンドが限定的で特にau系の回線を使用する場合には注意が必要だということがわかります。
これらを踏まえると、やはりサブ機として予備的に携帯するのがオススメ。メイン端末の電池がうっかり切れてしまったときなどに活躍させられたら十分でしょう。あるいは、カメラ自体は1200万画素で、かなり綺麗に撮影できるので、軽めのランニングで使うSNS投稿用のカメラとしては重宝するかもしれません。小さくて軽いですし、防水ですし。
あとは、ガジェットとして愛でる。これに尽きますね。ただし、価格は4万4800円(税込)。この価格が端末の価値に見合うかどうかは、使い方の工夫やガジェット好き度合いに左右されそうです。
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Palm Phoneは2018年冬に米ベライゾンで発売されたスマートフォンであり、今ドキな仕様に仕上がっています。この手の超小型機種としてはかなり洗練された部類に入るので、スタミナの低さ、対応バンドの少なさにだけ目をつぶれるのであれば、いろいろ楽しめると思いますよ。
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(取材・文/井上 晃)
スマートフォン関連の記事を中心に、スマートウォッチ、ウエアラブルデバイス、ロボットなど、多岐にわたる記事を雑誌やWebメディアへ寄稿。雑誌・ムックの編集にも携わる。モットーは「実際に触った・見た人だけが分かる情報を伝える」こと。