焚き火のスキルアップ!簡単・安全・効率的に楽しむ直火テクニック

ステップ2…着火

私は焚き火とは準備が9割だと思っています。ここまでの準備はなかなか長い道のりでしが、いよいよ着火です。

①火口(ほくち)を作る

今回は、火口にファッドウッドを使用します。自然素材の火口も、麻紐をほぐしたもの、ススキ、白樺の樹皮、杉の葉の乾燥したものなどなど色々あります。これについての話はまた別の機会に。

ファッドウッドとは、松の中にたまった油分の多い木のことです。火着きも良く、火持ちもいいのでお勧めの火口のひとつです。

写真のようにナイフの背などで削り、細かい粉末を作ります。

その後ナイフの刃で細かく(粉末よりはおおざっぱに)削り写真のような粉と切りくず状のものを作ります。粉は着火用。切りくずは、着火した後火力を上げるようです。

②ファイヤースチールで着火

着火はファイヤースチール(マグネシウム)をナイフの背でこすり、マグネシウムをファッドウッドの粉に落とします。その後強くファイヤースチールをこすると火花が出て、先ほどの粉に引火するわけです。

粉に引火したら切りくずを投入し、火力を安定させ、先ほどの火床の上に流し込みます。その後、用意した細い枝、中くらいの枝、太い木という順番でくべていきます。

細い枝は火力が安定するまでかなり大量にくべてください。多くくべることによって、熱量を外に逃がさない効果があります。よく空気流入を気にしすぎて、少量づつしかくべない人がいるのですが、これだと雨や強風時には着火しないことが多いです。

悪天候でも着火させたければ細い枝を大量投入すべし! です。

写真のように、細い枝を大量に投入してください。細い枝に引火し、熱量が上がって来たら、中くらいの枝。太い木を順番に投入していってください。

ステップ3…焚き火で調理用コンロを作る

細い枝はすぐに炭化し、灰になってしまいますので調理には向きません。調理をするには、熾火(おきび)をしっかりと作っておくことが重要なのです。

調理用の焚き火にするには、熾火を作ること、五徳に使える木を使うことが必要です。

①コンロの基礎を作る

先ほど山状に組んでいった細い枝が燃えて小さくなっていったら、中央に集めて、両サイドに太い木を置いてください。このように木を置くと(上の写真参照)、上に網やロストルを置けて、調理が格段にしやすくなりますし、両サイドの木に引火すれば、熾火となります。また、この五徳になっている木の間に中くらいの枝を入れることによっても熾火を作れます。一気に火力を上げたい時は、細い枝を入れればOKです。

②簡単で便利な火力調整

世の中には、火力調整を簡単にできるバーナーが数多く出ています。その点、焚き火は微妙な火力調整が難しいので、調理には使わない方も多いのではないでしょうか? 今回は、簡単に火力調整ができるやり方を説明します!

火力を上げたい時

五徳代わりの太い木同士の距離を近づける。または、五徳代わりの木の間に細い枝や、中くらいの枝を投入する。初めに作った、火床や、中くらいの枝が炭化していれば、炎が上がっていない状態からでも簡単に復活できます。息を吹きかけるのも効果絶大です。

火力を下げたい時

五徳代わりの太い木同士の距離を遠ざけてください。また、その間に入れた枝も散らばせて熱量を分散すれば、火力は下がります。もうひとつ簡単なのは、五徳の木の高さを写真のように2本分の高さにしたりして調整すれば、自然と、火との距離が高くなりますので、これも効果的です。また、先ほど作ったラックにかけるというのは最も簡単な火力を下げる方法ですね。

【次ページ】もっとも大事なステップ!後片付け編

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