■コショウがたっぷり効いていて、食べ進める毎に舌がピリピリ
店内はカウンターのみ8席。店の顔となる「牛すじカレー」は並盛、大盛、特盛、3つのボリュームから選べます。もちろん「特盛」を注文!
出来上がるのを待つ間、カウンターの下にある雑誌を取り出してみると、UFOや超能力などの特集でおなじみの雑誌『ムー』が。ジャンプとか新聞とかはなく、『ムー』のみ。ご主人の趣味? まさかご主人が特殊なパワー持ち? ちょっと気になりつつもカレーが出てくるのを待ちます。
待つこと数分、出てきたのは直径31cmのお皿いっぱいに盛られたゴハンとカレー。オリジナルのルーはクミン、コリアンダー、シナモン、グローブなど11種類を組み合わせたもの。ゴハンは日本のお米、30年産の新しい米を使っているそうです。
そして牛すじ。一晩煮込んで柔らかくなるよう、手間暇かけて作っているとのこと。「牛すじカレーって、手間をかけないとできない、家でなかなか作れないでしょ。牛すじカレーの専門店というのはなかったからこの店を始めたんですよ」と穏やかに話す主人の萩原さん。
このボリュームで880円って安すぎ! ちなみに並盛は450円とワンコイン以下。手間のかかる料理なのに良心的すぎる気がするのですが…。すると、「牛は国産牛、米も新しいお米だからね。この値段をキープするため、そしてクオリティを落とさないようにするために、お米屋さんとお肉屋さんには頑張ってもらっているんですよ」と主人。そんなこと聞いちゃうと、特盛がどんなにボリュームがすごくても残せません! 絶対完食しますともっ!
重さを計測したところ、1.377kg(器の重さを除く)。約1.4kgですが、カレーライスならいける気がします。だってカレーは“飲み物”だからっ! ラーメンよりも、チャーハンよりも、カレーの大盛りって攻略しやすいのがセオリーだし。
ということで、早速一口。最初は甘く感じるルーですが、おそらくコショウがたっぷり効いていて、食べ進める毎にピリピリとした爽やかな刺激が舌に重なってきます。ほどよいとろみはゴハンと一緒にスプーンにすくってもなめらか。スイスイと食べ進めることができます。
牛すじもトロトロ。噛まなくていいカレーライス、といった感覚。じわじわくる辛さと旨み。これが特盛で1000円以下で食べられるとは! スパイシーだけれど、どこかホッとする美味しさです。主人の人柄が味にそのまま伝わってくるようです。
特盛は多い日で1日5〜6杯注文が入るとのこと。いつも決まったお客さんが注文するそうで、中には小柄な女性もいるそうです。特盛を完食するための攻略法を聞くと「わからないね〜。お客さんがすごいから」。特盛を頼む人の中には、牛すじや豚バラを追加トッピングでさらに注文する人も多く、食べきれるのはあくまでも注文する人のポテンシャル、だそうです。
ちなみにお持ち帰り用のルーも販売していて1人前350円、2人前700円〜。カウンターが満席、時間がない、という時は持ち帰りにするのもおすすめ。前もって連絡すれば、大人数向けの持ち帰りも可能とのことです。
そういえば、なぜ雑誌は『ムー』だけ? と聞いてみると「この雑誌を置いておくと、お客さんからいろんな体験が聞けて面白いんですよ」と主人。なるほど。お客さんとのコミュニケーションのキッカケなんですね。お客さんとUFO話やアンビリーバブルな体験談を楽しんでいるようです。
店はランチタイムのみの営業、日曜休みのため、土曜日は早めに終了する場合が。できれば開店時間を目指していくのがおすすめです。
牛すじのコラーゲンやジャガイモからでるトロッとした口当たり、そしてコショウのピリピリくる爽快感など、一度食べたらクセになる美味しさのカレー。韓国料理やインド・ネパール料理が目立つ大久保ですが、主人が丁寧に作る“日本の牛すじカレー”もぜひ一度味わってみては?
●SHOP INFO
店名:牛すじカレー 小さなカレー家
住:東京都新宿区百人町1-24-10
TEL:080-3412-2114
営:11:00〜14:00または14:30(材料がなくなり次第終了)
休:日曜
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(取材・文/石澤理香子)
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