■急増するワイン専門店
アルメニアのレストランでは、アルメニアのワインもビールも飲めますが、首都エレヴァンでは、ワインバーが急増し、ブルワリー併設の店もありました。
エレヴァンの人気店のひとつ「in Vino」は、飲食店が立ち並ぶ中心部にあるせいか、外国人の観光客らしい人も多かったです。アルメニアのワインが棚に並び、グラスワインでもボトルでも飲めます。つまみはソーセージ類やチーズ、クラッカー程度。
ワイナリーの人と待ち合わせたエレヴァンの「THAIWINE REPUBLIC」は、大きなワインレストランで、しっかりした料理もあり、ワインも世界各国のものがずらりと揃っていました。
ワインバー「in Vino」の近くの繁華街を歩いていた時、偶然、クラフトビールのブルワリー併設店「Beer Dargett」を見つけました。もちろん、入らないわけがありません(笑)。
いろいろなタイプのクラフトビールがあり、900アルメニアドラム(約200円)から。ワインを飲んだ後だったので、残念ながら1杯で引き上げましたが、センスのいい店でした。
上で紹介した3軒は、いずれも英語が通じます。
ビールはレストランで食事をする際にも飲みました。アメリカやオランダのビールもありましたが、ここは当然「地元のビールをください」です。
この「KILIKIA」はよく見ました。レストランのメニューでは一番安く提供されていたので、アルメニアでは定番のビールのようです。
スーパーのビールコーナーでも、飲んでみたくなるラベルのビールが色々あり、何本か買ってホテルで飲みました。サラッと飲める、あっさり系が多かったです。
アルメニアが誇るブランデーも多くの種類がありました。レストランではグラスで飲め、価格も手頃なものがあるので、試してみてはいかがでしょうか? 気に入った銘柄をメモしておけば、後で、スーパーやエレヴァン空港の免税店でのショッピングに役立ちます。
■アルメニアのスイーツ
最後に忘れてはいけないのが、スイーツ類です。
丸い円盤状のものが、「ガタ」と呼ばれるアルメニアの伝統的焼き菓子です。さまざまな大きさで作られ、表面の装飾も多彩なので、たくさん並んでいる姿は見ごたえがあります。
これも「ガタ」で、朝食の際に出てきました。小麦粉と卵と、おそらく乳製品も加えていると思われます。ふわっと焼かれ、甘さは控えめで、シンプルな味わいでした。
外側がかっちり硬めに焼かれたガタは、お土産にできます。気持ち的には大きなガタが欲しいところですが、さすがに無理。エレヴァンの街中で売っていた小振りサイズのガタをお土産に買ってきました。600アルメニアドラム(約150円)とお手頃でした。
ガタに少し似ていますが、ナッツとキャラメルのフィリングが入り、生地に油脂を加えてパイに近い「バクラバ」も、あちこちで見ました。アルメニアだけでなく、周辺国や中東でもポピュラーなスイーツですので、名前を知っている人も多いのではないでしょうか。
こちらはホテルで出てきたバクラバですが、ワイン祭りの屋台にもあり、買って食べてみました。かなり甘かったですが、私は甘党だからウエルカムです(笑)。
細長くてソーセージのように見えるのが、「スジューク」というスイーツです。ドライイチジクをキャラメルでコーティングしたもので、ワイン祭りの屋台のあちこちで見ましたが、エレヴァンのスーパーでも売っていました。食べていませんが、これはかなり甘そうです。キャラメルが溶けると困るので、残念ながら買いませんでした。
今回のアルメニアの旅では食べきれなかったものが、まだまだたくさんあるので、機会があれば、ぜひまた訪問してみたいものです。
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(取材・文/綿引まゆみ)
ワイン専門誌や料理系雑誌での記事執筆をはじめ、日本ソムリエ協会webサイトのコラムなどを執筆。ワインセミナー、トークショー、海外のワインコンクール審査員など、幅広い活動を行なっている。チーズプロフェッショナル、ビアソムリエ、コーヒー&ティーアドバイザーの資格も所有。スイーツ好き。