ルンバを日本に広めた企業が、次に注目したのはハイブリッドスマートウォッチ

GLAGOM ONE(グラーゴム ワン)は、あくまでも時計として使うことを前提にしている。そのため、バッテリーを消費するデジタル機能=スマートな要素を最低限に抑えているのだ。情報を表示するダイアル=文字盤に、E-Ink社製の電子ペーパーディスプレイを採用しているのもそのため。これら、機能の絞り込みにより、スマートウォッチでありながら、最大30日間というバッテリー持続時間を可能にした。

とは言っても、加速度センサーや光学式心拍センサーを搭載。歩数や睡眠状態、心拍数の計測が可能と、ほかのスマートウォッチと見劣りするものではない。届いたメールなどの内容こそ読めないが、メールをはじめ、SNSやSMSなどが届いたことを通知する機能も備えている。

さらに、デジタル要素とは別に、時計のムーブメントを備えているのも頼もしいポイントだ。このムーブメント用には、別途にボタン電池を使用する。そのためバッテリーがなくなり、スマートウォッチとして使えなくなったとしても、時刻を見る、という時計本来の機能は使い続けられる。

もちろん防水性も3気圧防水と、汗や雨などであれば耐えられる。スイミング時などには外す必要があるが、普段の生活で濡れるレベルであれば、気にする必要がない。

これが、GLAGOM ONEで実現した、スマートウォッチのミニマムな形なのだ。

これだけの機能を備えていれば、一般的にはバッテリー持続時間は1〜2週間だろう。だがそれを、最大30日間も使い続けられるのは、特筆すべき点だ。

■パーツの一つ一つにこだわりを感じる

ミニマムなのは、機能だけではない。そのデザインも極めてシンプル。ほぼ真円のケースから、ベルトが通してあるだけ。ダイアルの電子ペーパーディスプレイも、ブラックかホワイトかを選べるだけ。通知が来たときにも、これまたシンプルなアイコンが現れるだけ。正面からパッと見た限りでは、時針と分針を備えた2針ウォッチ。実は中身がスマートウォッチだとは分からないだろう。

ただし、各パーツ素材の選定には、こだわりを感じる。ケースには、316Lステンレススチール製を採用。金属アレルギーのユーザーでも気兼ねなく使えるため、肌身に着ける、リングなどのジュエリーでも使われる素材だ。

2針の時刻調整をするための竜頭(りゅうず)や2つのボタンも、クオリティの高さが分かる精巧なもの。見た目だけでなく、ボタンを押した時には心地よいクリック感が伝わってくる。

また、レザーベルトの留め金にはDバックルを採用。これもまた見た目がシンプルで美しいだけでなく、時計をスムーズに着脱できるうえに、着脱を繰り返してもベルトが傷みにくいといったメリットがある。

こうしたことから、価格が2万7000円(税別)とリーズナブルでありながら、上質さを感じさせるものになっている。

▲質感の高いケース、りゅうずとボタン

▲Dバックルを採用

腕時計としての使いやすさと、デジタルの利便性を実感

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