[Gear Maniax #144] ナニコレ？感がたまらないプロ向け個性派マーカー

この手のパーソナルマーカー系アイテムは、カラビナやモールなどデバイスを固定するためのアクセサリーや、規格化されたフォーマットを必要としました。しかし、ユーザーが必ずしもそれらのアクセサリーを有した衣服や装備品を使用しているとは限りません。利用を想定するユーザーがどのような装備品を使おうとも自在に使用できるように考えられた画期的な装着方法です。

主に想定された装着部は肩口になります。肩に付けることでハンズフリーで作業が可能になります。また、手元を照らしたり、逆に後方に自身の存在をアピールしたりもできます。装着箇所はユーザーの思いのまま。利用用途に応じてさまざまな箇所に貼り付けて使えます。

LE系やミリタリー系だけでなく、アウトドアアクティビティやワークシーンにおいても使えます。モールのないリュックにも、作業用ヘルメットなどにも強力なマグネットの力を利用して簡単にマーカーを付けられます。装着対象を傷つけることなく、容易に着脱できるのも優れた点だと思います。マグネットは強力なので鉄製のボディであれば、四輪バギーやバイクなど警告灯を有していない乗り物にも適時取り付けられます。

それでは具体的にアイテムの詳細を見ていきましょう。

ライトユニットはちょっと大きめのバターサンドのよう。耐衝撃性に優れた樹脂素材を主に使用し、光源となるLEDを上下から挟んでいるようなデザイン。LEDは前後に7灯ずつ計14灯。そして上部に1灯搭載しています。

電源は内蔵タイプのリチウムイオン充電池を使用。付属するmicroUSBで充電が可能です。充電ポートは頑丈な蓋で覆われています。しっかりとケーブルを挿せて、いい感じ。防塵防水性能はIP68と非常に高く、天候や状況を問わず使えます。

操作ボタンはすべて上部にあります。ボタンの数は計5個。FとRのスイッチについては、押した時に動作するモードや光の色がモデルによって異なるので割愛します。FはFront、RはRearの意味だと思いますが、先にご紹介した通りこのモデルはマグネットで衣服に装着するので、デバイスを持ってクルっと回せば、前が後ろに、後ろが前に変わり、あまり意味のないサインです。意味がないということは、どちらを使ってもOKということ。そもそも肩口に装着した時点で目視での操作は不可能です。なので、スイッチを押した後にデバイスの方向を任意で変えればいい、というアバウトな思想。これもある意味合理的でアメリカン。

共通するのは［GA］と書かれた真ん中の一番大きなスイッチ。ここを押すと全方向に向かって全てのLEDが点滅し始めます。エマージェンシーモードがワンプッシュで作動するようになっているのです。また、FとRが点灯または点滅した状態であっても、［GA］を押すことでエマージェンシーモードに変わり、再度［GA］を押すと消灯します。基本、［GA］を2回押せば消灯できると覚えておけばOKです。言葉で書くと複雑に思えますが、実は超簡単。触ってみれば分かります…、程度のものなのでご安心ください。

スイッチの押し感は少々硬め。しっかりと押し込まないと作動しません。ただ、ボタンの凹凸がハッキリとしているのでボタンの位置などは触るだけで分かると思います。注意事項として箱出しの状態はロックアウトがかかっています。FとRのスイッチを同時に3秒長押ししないとロックが解除されません。同様にFRを同時に3秒長押しでロックアウトします。

それともう1つ、とにかくマグネットが強力なので取り扱いに注意です。このくらい離れてマウントを置いておいても、バチーンとくっ付いてきます。指を挟まないよう気を付けてくださいね。私は挟みました。結構痛かったです（笑）。

メインの両サイドについているLEDの配光はワイド。横に広がる独特のものです。あくまでもパーソナルマーカーであり、遠くまで照らせるようなライトではありません。常時点灯で使えるモデルでも、手元、足元を照らせる程度の明るさです。マーカーになるので輝度は高く、かなり離れた場所からも視認できます。

サイズ感が分かるでしょうか？　パーソナルマーカーとしては少し大きめ。でもこれぐらいの存在感はアリだと思います。「何それ？」と思われるくらいのサイズがカッコいいですね。ガジェット好きには堪らないルックスかと。もちろん、機能面でもシンプルで実用的。まぁ、これを使う人にとって実用的であって、万人におススメするものでもありません。でも、そこが面白い！

エリートシリーズは5モデル。

青と赤の点滅が超LEなモデルナンバー「GA-ELT-RB」と、アンバー系の常時点灯が可能な「GA-ELT-WY」、グリーンとレッドがアウトドアで使えそうな「GA-ELT-RG」、汎用性の高いホワイトとレッドの組み合わせ「GA-ELT-WR」、そして白色光メインの「GA-ELT-WW」。それぞれ個性があり、使うシーンが想像できて楽しい。