[Gear Maniax #145] 自転車通勤のサブライトにも使えるお手頃ヘッドランプ

幅64mm、高さ44mm。サイズ感的には単4電池3本タイプのヘッドランプよりもひと回り小型です。流行の内蔵充電池タイプ。充電タイプはちょっと…という人もまだ少なくはないのですが、保守層という感じにはなってきましたね。業務や趣味などで毎日のように使用する場合、製品寿命を考慮しても充電タイプの方が圧倒的に省コスト、省手間です。

microUSBケーブルを接続するだけで充電できます。現場から帰った時、オフィスや車内で充電しておけば、次の出動時までには充電完了していて点灯可。乾電池式は緊急時に電池を購入すればすぐに点灯できるメリットがありますが、毎日の使用には面倒も多いかと思います。この辺りはトレードオフの関係ですね。

ヘッドバンドはスタンダードな25mmタイプ。汎用のヘッドランプバンドが使用できるし、ヘルメットに装着した際のずり上がりを防止するヘルメット用ヘッドライトバンドホルダーがジャストで使えるサイズです。

ヘッドの首振りは4段階。コキコキとクリックするタイプです。

5つのLEDが搭載されています。1つはパワーチップのXP-G3。4つは5mm砲弾LED。砲弾LEDは左右ペアで点灯するので、3種類の光源を持っていることになります。通常のクールホワイト、赤色、高演色の3つです。

メインの白色はTURBO、HIGH、MED、ULTRA LOWの4モード。ボディ右側のスイッチで点灯させます。クリックするとまずはULTRA LOWで点灯し、クリックするごとにMED、HIGHへと進みます。TURBOのみは点灯中に長押しする必要があり、操作系が分けられているのは良いポイントです。

TURBO 550ルーメン。リフレクタから予想できる通り、周辺光が広く、しかし中心光はややくっきりしています。オレンジピールリフレクタの特性通り、照射範囲内のムラはほとんど感じられません。正統派ヘッドランプといった感じですね。

MED 33ルーメン。この明るさなら中心光の眩しさもそれほど感じません。手元作業から足元まで、近距離の用途をカバーでき、なおかつ省電力。程よい明るさです。

メインスイッチを長押しすると、サブ白色が点灯。この光はCRI90以上の高演色とのこと。砲弾LEDとしては非常によく拡散しています。H2Tで言えば雷光三眼、ACEBEAM EC65 NICHIAなど、レンズ系の光学系を持つライトとよく似た配光です。砲弾LEDでこれが出せるとはちょっと驚き。

最後は赤色。こっちは普通の砲弾LEDという感じの配光ですね。星空観察や夜間のオリエンテーリングにおける地図確認など、基本的な赤色LEDの使い道を想定していると思います。

点灯直後にもう一度クリックすると、点滅になります。タクティカルなやつではなくて(笑)、自転車用にも使えるスローストロボですね。バッグなどに装着して、自転車通勤時のテールランプがわりにも使えるのではと思いますよ。

冒頭で、単4電池3本クラスのライトよりもひとまわり小さいと言いましたが、ナイトコアのホームページには、単4電池3本のライト3本分の活躍だぜ、と謳っています。これについて少し解説しましょう。

厳密な比較ではなく、大体の相場という話になりますが、電池の容量は大体下記のように概算できます。

2600mAhのリチウムイオン18650充電池
=CR123A乾電池 2本
=単3アルカリ電池 4本

単3電池1本
=単4電池3本

ナイトコア「NU32」の電気容量は1800mAhなので、2600mAhの大体7割。単4電池換算8本前後の電気容量になります。

単4電池3本のヘッドライト3本分…、はちょっと言い過ぎかもしれませんが、ほぼ謳い文句通りの電力を、よりコンパクトなボディに保持していることになります。

このようなパワーの違いから、最近はリチウムイオン充電池を搭載している機種が増えているわけです。

業務用に、邪魔にならないヘッドランプがいるとか、自転車通勤のサブのライトが欲しい、という時には非常に役立つライトですよ。(アカリセンター価格:4809円)

 

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(文・写真/アカリセンター

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