■細部までしっかりアウトドア仕様
ミステリーランチといえば、伝説のバッグデザイナー、デイナ・グリーソンが立ち上げたブランドです。2000年設立とまだまだ新しいブランドですが、その機能性の高さから、徐々にファンを増やしていき、最近は街で持っている人を見掛けることが増えました。正面から見るとY字になったファスナーのリュックを見たことありませんか? あれがミステリーランチを象徴する“3ジップデザイン”です。
そしてこの「インアンドアウト」も、ミステリーランチらしい高い機能性を持っています。
メインの素材は“100D CORDURA Mini Rip”。インビスタ社が開発したコーデュラナイロンは、デュポン社のバリスティックと双璧をなす頑丈なナイロン素材の代名詞。そんなコーデュラの中でもかなり薄手のモノを使っています。なので、当然ながら軽くてかさばらない。なにせパッカブルなので。ちなみに「インアンドアウト」の重さは約400g。持つと本当に軽いんです。
背負って右手側の側面には、メッシュのポケットが付いています(反対側には付いていません)。
600mlのペットボトルもこのとおり。伸縮するメッシュなので、しっかりホールドしてくれて、さらに湿ったモノでも問題なし。これなら濡れた折り畳み傘を入れてもいいかも。
そして、快適さという意味で重要になってくるのがショルダーストラップ。ここもパッカブルといえど妥協なし。たしかに薄いんですが、チェストストラップも付いているし、しっかり体に沿ってフィットします。
さらにショルダーストラップの内側を見ると、通気性を良くするように穴が開けられています。実はこのリュック、そもそもはサミットパック(アタックザック)として作られたモノなんです。ベースキャンプからサミット(頂上)にアタックする際に、必要な荷物だけ入れて使う。だから、軽くて頑丈なんです。
とはいえ、細部にわたって使い勝手は申し分なし。トップ部分を見ると、ファスナーが2つあります。背面側はメイン荷室につながっているんですが、前面側にもファスナーがあります。
ここにもポケットが付いています。結構な容量があるので、2つ折りの財布なら余裕です。モバイルバッテリーなども入れられます。
さらに、前面の大きなメッシュ部分もポケットとして使えます。そう、ここはひっくり返して袋状になる部分です。
かなり大きいスペースで、しかもメッシュはかなり伸びるので、薄手の上着とかを入れておくのにいいかも。
ウェビングベルトも左右に付いています。カラビナを使って荷物を引っ掛けるのに便利かも。
メイン荷室はさすがにシンプルな構造ですが、背面側にポケットが付いています。入り口部分はゴムで伸びる仕様。10.5インチのiPadなら入れられました。さすがに14インチ級のノートPCは難しそうですが…。
これだけポケットが付いていてパッカブル。小さく畳めるだけに、いわゆるアウトドアのバックパックのように背面パッドは入っていません。なので、カタチの悪い荷物を入れると、モロに背中に響きます。でもそこは工夫次第。例えば雑誌のようなモノを背面側に入れておくだけで、背中に何か当たるといったことにはなりません。
これなら、旅行の時だけでなく、普段から使えるレベルです。とにかく軽いリュックを探しているなら、選択肢に入れてもいいのでは。もちろん、旅行時にも活躍してくれることは間違いありません。