■ウッドストーブとの併用でマルチに活躍
▼機能
チタニウムコンバーターストーブという名前からもわかるように、コンバートできます。
タンクを裏返すとくぼみがあります。ここに固形燃料や燃料ジェルを載せてストーブとして使えます。くぼみは結構深めで、燃料が流れ落ちる心配はありません。
なんといってもすごいのは、「チタニウム ヘキサゴンウッドストーブ」(9800円/税別)と組み合わせられるということ。ゴトク部分の下にも小さな出っ張りがあり、この出っ張りがウッドストーブの刻みにフィットし、ぐらつきなし。
しかも、アルコールストーブの3本ゴトクからウッドストーブの辺で支えるゴトクになるため、調理時の安定感もバツグンです。もちろん、タンクがやや落ちるので風防の役割付き。
「チタニウム ヘキサゴンウッドストーブ」は、すべてのパーツがつながっています。使用時は蛇腹状にたたまれた6面の壁を広げ、空気孔付きの底パーツにある2つの出っ張りに差し込むだけ。組み立てがとにかく簡単で安定感良し。
ステンレス製(6800円/税別)も用意されていて、チタンが116g、ステンレスが210gなので、差は約100g。ステンレス製であってもアルコールストーブをセットできます。
■5分待つ心のゆとりが大切
▼着火
使い方は通常のアルコールストーブと同様で、真ん中の穴にアルコールを注ぎます。量は、真ん中の穴より少し上まで。
ライターやマッチで着火。最初は中央の穴の部分だけ炎が見えます。「なんだこんなもの?」と不満に思うかも知れませんが、この段階は暖機運転のようなもの。
5分ほどでこの通り、周囲の穴から勢いよく炎が出てきます。
寒い時期は本格的な燃焼までの時間が待ち遠しく思えますが、着火後にあれこれする必要はなく、壊れて使えなくなることもありません。暖気=料理の準備時間と考える心のゆとりが不可欠です。
燃焼時間は約20分。200mlの水は約3分で沸騰しました。
アルコールストーブの弱点は、途中で燃料を補充できないこと。炊飯だけであればギリギリなんとかなりますが、米+スープのような組み合わせだとアウトです。
そんなときはウッドストーブ単体で使用すればいいんです!
ちなみに、場所が限られますが、直火派ならウッドストーブの代わりに「チタニウムディグディグツール」(3600円/税別)を持っていってかまどを作ってもいいですね。
「チタニウムディグディグツール」は幅広のペグなんですが、名前の通りdig(=掘る)が得意。ノコギリ状の歯が付いていてスコップとしても使えます。
* * *
コンバーターストーブとヘキサゴンウッドストーブは、両方あわせても重量155g。ディグディグツールとコンバーターストーブの組み合わせなら75g。そして3つ全部持っていっても191g!
シビアな軽量化は不要なキャンパーであっても、これだけマルチに使えてこんなに軽いシリーズ、とりこになっても不思議ではありません。
>> ケンコー社
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(取材・文/大森弘恵)