■第2世代GT-Rで供給が途絶えたパーツも復刻生産
今回、試乗会場となった栃木・ツインリンクもてぎへ行ってみると、NISMOのテント前に“サンニー”こと“R32”型以降のGT-Rがズラリと並べられました。
R32に加え“R33”、“R34”の歴代モデルで、いずれも「CRS(クラブマン レース スペック)」のコンセプト車両として仕立てられたものです。
先日、レポートしたR35のチューンドカーと同様、CRSのコンセプトは、過酷なサーキット走行を1日楽しんだ後、そのクルマで自走して帰宅できるようにする、というもの。ボディの前後左右に空力パーツを与え、エンジン、トランスミッション、そしてサスペンションを相応に強化するのです。
そんなチューニングコンセプトとともに注目したい取り組みが、“ちょっと古い”GT-Rオーナーにとってありがたい「NISMOヘリテージ」。
全日本ツーリングカー選手権を始めとする、懐かしい“グループA”規定のレースに、日産自動車がGT-Rの名前を復活させると同時に、怒涛の連勝を重ねたR32も、今やデビューから30年(!)が経とうとしています。その結果、純正部品の供給が途切れ、維持することさえ厳しくなっている個体も少なくありません。
NISMOでは、R32、R33、R34の各モデルを“第二世代GT-R”と捉え、少し長く乗ってもらえるよう、NISMOヘリテージという活動を実施しています。
具体的には、チューニングメニューやパーツの刷新はもちろん、製造中止となった純正補修部品の復刻生産を図っています。
この活動は、NISMOのみならず、日産自動車とNISMO Carディビジョン(オーテックジャパン)が共同で参画しているもので、復刻生産が難しい場合は、リプレイス品の開発と供給、それらを使った修理にまでサービスを拡大しようとしています。場合によっては、NISMOチューニングパーツによる代用も検討されます。
各年代のGT-Rを知り尽くしたNISMOからサポートを受けられるのなら、こんなに心強いことはありませんね!
(文&写真/ダン・アオキ)
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