キーは数字のほかに、通話の発着信、電話帳起動、メッセージ機能の起動を操作できるボタンがあります。また、メニューの操作は上下と決定ボタンのみで行います。
電源キーは右上。充電口はイマドキなUSB Type-Cコネクタです。バッテリーは1280mAhで、連続待ち受け時間は180時間。連続通話は4.2時間とされています。小型デバイスとしても、これだけスタミナがあれば実用面で安心でしょう(なお、バッテリーの想定寿命は5年とされており、Punkt.サービスセンターでの交換対応となります)。
内部的な仕様に関しては、プロセッサーはSnapdragonの210を搭載。RAM 2GB、ストレージ16GBを搭載します。仕様的には、GPSやジャイロセンサー、コンパスなども一応搭載しているようですが、同機の機能としては、電卓、メモ、カレンダーくらいしか見かけなかったので、搭載するセンサー類をどこまで有効に使っているのかは謎です…。
■格安SIMで使ってみたけどAPN設定はちょっと大変
ネットワークに関しては、4G LTEをサポートしているのが特徴。具体的な仕様は下記の通りです。
・4G LTE (VoLTEサポートあり) Version 1 (Europe, Australia, Japan)
・2G: 2, 3, 5, 8
・3G: WB-CDMA 1, 5(6/19), 8
・4G: FDD-LTE 1, 3, 5(6/19), 7, 8, 20, Version 2 (USA/CANADA) 2G: 2, 3, 5, 8
・3G: WCDMA 1, 2, 4, 5, 8
・4G: FDD-LTE 1, 2, 4, 5, 7, 12, 17
側面の穴にピンを差し込むと、トレイが出てきます。セットできるのはナノSIMが1枚。今回は筆者の手持ちのLINEモバイル(ソフトバンク系)のプランで使用してみました。
Androidと同様の感覚で、設定からAPNを設定すれば良いのですが、ここでちょっと苦労しました。まずキーの入力が独特なので、必要な情報を入力するまでにあたふたします。また、何度かAPNの入力中に設定のアプリケーションが落ちてしまい、ホーム画面に戻ることに(まぁ、その後の快適な入力操作のために修行していると思っておけば、問題ないですかね)。この苦労は最初の一回だけですので、頑張りましょう。
ちなみに、LINEモバイルのAPN設定で必要な情報を入力する際には、「タイプdunのAPNの追加は許可されていません」と表示されてしまいました(今回はこの項目は未入力で接続しました)。
ネットワーク設定が完了し、接続が完了したあとに電話をかけてみましたが、通話音質は十分綺麗でした。なお、同梱のイヤホンは片耳用なので、ビジネスシーンでの通話などに使うのにぴったりでしょう。ちなみに、ノルウェーのサウンドアーティストKjetil Røst Nilsen氏によるオリジナルの着信音が入っていて、これがなかなかユニークで魅力的でした。
もう一点触れておきたいのが、テザリング機能も使えるためモバイルWi-Fiルーター代わりにもなるということ。ただし、バッテリーが1280mAhなので、利用時間には注意が必要です。とはいえ、カフェでちょっとPCを開くくらいなら十分だと思います。なお、筆者の自宅では、同機のテザリングで接続したiPhoneがコンスタントに数十Mbpsが出ていましたので、速度的な問題はなさそうです。
* * *
同機は+Styleにて4万4880円(税込)で販売されています。使ってみた印象としては、「ほんとうにミニマルだなぁ」ということにつきました。決して激安ではありませんし、便利さを求める端末でもありませんね。
とはいえ、必須の業務連絡や緊急時の連絡だけとれればよいという目的で、脱スマートフォンのために使うには面白い選択肢かもしれません。
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(取材・文/井上 晃)
スマートフォン関連の記事を中心に、スマートウォッチ、ウエアラブルデバイス、ロボットなど、多岐にわたる記事を雑誌やWebメディアへ寄稿。雑誌・ムックの編集にも携わる。モットーは「実際に触った・見た人だけが分かる情報を伝える」こと。
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