全長でもっと短いライトは他にも存在しますが、テールスイッチ付きとなると他にはそうありません。しかもKLARUS得意のデュアルスイッチなので、従来のKLARUSになれたユーザーなら違和感なく使用可能かと。
デュアルスイッチはON-OFF操作をメインスイッチ、調光をモードスイッチが担当。ちょっと新しいのは、モードスイッチがストロボを兼ねる従来のタクティカルモード(Bモード)に加え、モードスイッチでUltra Lowが操れるユーティリティなAモードに切り替えができます。タクティカルストロボは不要派には便利ですね。
ちょっと見ていただきたいのがこの光学レンズ。KLARUSによればこのレンズは厚さが3.5mmほどしかないとのこと。レンズと言っても、周辺はリフ…かな。光学的にはなかなか面白い形状。考察すると長くなりそうなので割愛しますが…。この光学系だけでも時代の進化を感じられるものです。
レンズの形状がどうであれ、ユーザーとしては使い勝手が良ければそれでいいじゃん…という声も聞こえそうですが、このレンズの使用感は素晴らしいです。
TIRレンズは周辺光の外にさらに薄明るい領域を持つことが多いのですが、「E1」の場合はその領域が十分に明るいので、実効視界が広いのです。メーカー公称の160度は伊達ではありません。
その一方で、中心光は十分な飛距離があり、周辺光の広さからイメージされる「拡散タイプ」というわけではありません。どちらかというと万能タイプと言っていいのではないかと思います。そしてこの「万能」のレベルが数年前よりも上がっているのを実感できるレンズなのです。
EDC(Every Day Carry)に適している要因として、ポケットに深く挿せる「ディープキャリー」も特徴です。もともとディープキャリーはナイフ関連から始まった概念かと思いますが、いつの間にかライトもコンシールドキャリーが求められるようになったようです。日本では特にそういう配慮が必要かもしれませんね。
こうした被覆面積の多いキャリー方法はとっさの操作が難しくなるのですが、そう言った意味で見ても「E1」はEDC向きかな? 一旦抜けばタクティカルなモードも備えていますけどね。
さまざまな要素から、EDCに向いていて、タクティカルにも使える「E1」。このところEDC+TACTICALのコンセプトをバランスよく両立したモデルが増えてきましたね。KLARUS「E1」はそのコンセプトの中では最小クラス。携帯性重視の方はお見逃しなく。(アカリセンター価格:5427円)
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(文・写真/アカリセンター)
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