■粉末ならお茶の栄養素をすべていただける
長年お茶を飲んできましたが、これまで茶がらはほぼ捨ててきました。一時は乾燥させて、脱臭剤として使用してきたこともありますが、手間もかかるためほんの数回で終了。それ以降は、茶がらをどうにかしようと思ったことはありませんでした。
お茶で飲む成分にはカテキン、ビタミンC、ビタミンB1/B2、アミノ酸、水溶性食物繊維、カフェイン、ミネラルが含まれ、さらに茶がらには、カロテン(ビタミンA)、ビタミンE、クロロフィル、不溶性食物繊維、ミネラル、タンパク質などが含まれているそう。この茶がらの成分がこれまで捨てていた栄養素なんです!
今回、購入したのはツインバードの「茶ひき器 緑茶美採」(1万5000円/税別)。正直、購入するかどうか、悩みました。お茶を挽くだけにこの価格。健康診断で判定が「A」だったら、きっと買わなかったと思います。でも診断書に、「動脈硬化になるぞ!」と脅されている身としては、そりゃ、手が伸びるっていうものです(量販店で1万円を切っていたというのもありますが…)。
ちなみに本体のほかに、スプーンとワイドブラシ、粉末緑茶保存缶、レシピブックが付属します。
■粉末にするのはわずか70秒!
本体を見てわかりますが、操作類は「ひきかた」調整ダイヤルとスイッチボタンの2つだけ。
上フタと中フタを外し、緑茶を粉砕室に入れます。緑茶はカッターが隠れない程度の、1回に10gまで。入れたら中フタと上フタをして、「ひきかた」ダイヤルを調整し、ボタンを押します。
用途に合わせてひき目を選びますが、ふりかけにしたり、炊き込みご飯にしたりする場合は「あらめ」、お茶として飲んだり、ドレッシングにしたり、液状にする場合は「こまかい」を選びます。
煎茶を入れて「こまかい」にしてボタンを押すと、わずか70秒で運転停止。あっという間に粉末緑茶が作れてしまいます。
ちなみに、当初はあまり信用していませんでした。というのも、普通のフードカッターを逆にしただけ(に思える)の構造だし、こんな大きな刃で細かくできるのか、半信半疑でしたが、見事にサラサラの粉になっていました。
早速淹れてみました。付属のスプーンに1杯分(約0.5g)に、約70℃のお湯を約80ml注いで、かき混ぜるだけ。あっという間にお茶の出来上がり。この点は、急須に茶葉を淹れて、抽出しなくていいので簡単です。
飲んでみると、想像通りの味。抹茶っぽく、濃くて若干苦味が立ち、しっかりとした味わいです。
粉をしっかり混ぜないと、口に粉が残ります。
■お茶漬けとの相性は抜群!
さすがにお茶を淹れるだけではもったいないので、大好きなお茶漬けを作ることに。
お茶漬けは、ご飯にお茶だけでもいい派なのですが、「茶漬けにひしこの望み」ということわざの本来的なささやかなご飯のお供をのせてみました。ご飯の量と粉末緑茶の量だけレシピブックに揃えました。
普通の煎茶や、だし茶漬けとはまた違う味わいです。
煎茶の場合は、ご飯の甘味に煎茶が負けることがありますが、粉末緑茶の場合はしっかりとした味わいでご飯にお茶の香りが漂います。
今回は、梅茶漬け、鮭茶漬け、たらこ茶漬けに、鯛茶漬けを作りましたが、味の濃いお供の方が合う気がしました。特に通常は出汁で作る鯛茶漬けが思いのほか美味しかったです。
* * *
使ってみて、いくつか使いにくい点が。
1.粉末にした緑茶は、本体を傾けてブラシで缶に移すため、粉末は飛び散るし、全部きれいに取れない。
2.上記に付随するが、粉砕室の手入れができない。
3.もしかして必要なのかもしれないけど、私的には電源ケーブルが1.4mと長い。
4.最近のツインバード製品はデザインに凝っているが、これは昔からある製品らしく、もうちょっと置きたくなるデザインにして欲しい。
とはいえ、粉末緑茶そのものは想像以上。最近はボトルにお茶を入れて会社に持っていっているのですが、粉末にすればサクッと作れますし、茶がらが出ないのでこれから重宝しそう。
粉末緑茶だけ飲んでいるわけではありませんが、悪玉コレステロールを撃退できているどうか、次の健康診断が楽しみになりました。
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