役目を終える車両や廃線となる路線へと乗りに出掛ける鉄道ファンのように、消えゆくものを味わえるうちに味わっておくというのはオツなもの。クルマの世界において消えゆくものの代表といえば、純粋なエンジン車だろう。
今後、燃費や排出ガス、騒音面などの面で、ますます規制が厳しくなることを考えれば、急激に、とまではいかなくても、ジワジワとEV(電気自動車)が増えていくのは想像に難くない。そう遠くないうちに、EVやハイブリッドカーといったモーター付きのクルマが、これまで以上に大増殖するのは間違いない。エンジンだけを動力源とするクルマは、この先、劇的に減っていくだろう。
つまり、ピュアなエンジン車が好きなら、来るべきその日に備え、その気持ち良さを存分に味わっておかなければいけないーー。クルマ好きにとって今は、そんな時代なのだ。
【次ページ】あのフェラーリでさえ燃費を意識してターボ化する時代▶
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