スノーモービルにワカサギ釣り!北海道で雪遊び!

新千歳空港からクルマで雪道を走ること約1時間半、「星野リゾート トマム」に到着。外に立っていると耳と鼻が痛い。気温は氷点下10℃! いきなりマイナス2ケタの洗礼を浴びる……。

星野リゾート トマム

ここ占冠村は1〜2月の平均気温の低さでいうと全国2位だそう。氷点下の気温を経験したことなど殆どないんですけど、この先大丈夫でしょうか私。

星野リゾート トマム

リゾナーレトマム

 

「星野リゾート トマム」は滞在型の大型リゾート。広大な敷地に「リゾナーレトマム」と「ザ・タワー」の2つのホテルを有し、それらを囲むようにスキー場やゴルフ場、屋内プールやスパ、レストランなどが点在しています。満遍なく遊び尽くすには、おそらく4、5日は滞在する必要があるのではないかと(取材なので無理です)。今回は“冬のアクティビティ体験”にスポットを当ててご紹介します。

氷点下20℃の氷の街「アイスビレッジ」へ

星野リゾート トマム

星野リゾート トマムの冬の名物といえば「アイスビレッジ」。初開催から今年で21年目という人気企画です。アイスビレッジとは、氷でできたレストランやホテル、バーやショップ、教会などを有する“冬季限定・氷の街”。ここを訪れるお客さんはビレッジ内を散策し、飲み食いし、ひょっとすると泊まったりなどもするわけです。

しかし、猛烈に寒い中で心から楽しむことができるのだろうか。すべてが未知数ですが、とにかく行ってみました。
アイスビレッジのオープンは17時。すでに辺りは暗く、街灯や建物から漏れる明かりが周囲の氷や雪を青白く照らして、それはそれは幻想的な美しさ。耳がちぎれんばかりに寒いけど見にきて良かったです。

 

アイスビレッジ

氷のレストラン

 

メインストリート沿いに並ぶのは、氷でできたお店で熱々チーズフォンデュが楽しめる「氷のレストラン」や、氷のグラスで味わうカクテルが格別だという(寒過ぎてなかなか酔えないらしい)「氷のバー」など。街の一番奥には、バージンロードから参列者席まですべて氷でできているチャペル「氷の教会」が。

 

氷の教会

氷の教会

 

それらの施設のほとんどが基本的に見学だけでも可能です(見学は無料)。また、開催期間中はクリスマスやニューヤーイベントなどその時期に合わせた企画が催され、来場者を飽きさせません。3月からは「スプリングカーニバル」と称し、雪合戦や氷上ボーリングなどを体験できるそうです。いいなぁ。


 

本当に泊まるの?「氷のホテル」に潜入!

 

アイスホテル

氷のホテル

 

いよいよアイスビレッジの中で最もエキサイティングな施設、「氷のホテル」を訪問。このホテルは、壁から屋根まで一枚の氷で建てられています。全方位を氷に囲まれて眠るわけです。

1棟1室のみで、宿泊体験は1日1組。そんな貴重な体験を私なんかがやっちゃって大丈夫なのかな。え? すでに予約で埋まっていて、取材は見学だけですって?……残念だなー泊まってみたかったかもー(実はホッとしている)。

 

トマム 氷のホテル

室内気温は氷点下4℃。外気が氷点下15℃だったこともあり、かなり暖かく感じます。室内の調度品、ソファもテーブルもベッドも何もかも氷。鹿の毛皮が敷き詰められたキングサイズのベッドが妙にラグジュアリーな雰囲気です。ちなみに、就寝時は氷点下30℃以下寒冷地対応の寝袋で寝るので、まったく寒くない(むしろ少し暑い)のだそう。

トマム 氷のホテル

それ聞いた途端、宿泊できないことが少し残念に思えてきた(笑)。
宿泊体験は「リゾナーレトマム」か「ザ・タワー」宿泊者限定。定員3名(小学生以上)、1名2万円。期間は2月末まで。我こそはという方は、今すぐWeb予約サイトにアクセスしてみては?


 

全部おまかせ!至れり尽くせりのワカサギ釣り

 

P1050036 のコピー

アイスビレッジに続いて体験してきたのは「アイスフィッシング」。有り体に言うと「ワカサギ釣り」ですね。実は私、ワカサギ釣り経験アリなのですが、寒いわ釣れないわであまり良い思い出がないのです。

しかし今回は、何といっても星野リゾート・プレゼンツ。1日1組限定アクティビティということで、スペシャル感も満載。楽しめそうな予感しかしないんですけど!

かなやま湖

氷に覆われたかなやま湖。釣りを楽しむテントがいっぱい!

星野リゾート トマムから送迎のクルマで45分、南富良野町にある「かなやま湖」に到着。氷上にワカサギ釣り用のテントや小屋がいくつも建っていることから、ワカサギ釣りのメッカであることが見て取れます。かなやま湖で獲れたワカサギは美味しいことで有名だそうで、道内の高級フレンチ店などで供されることもあるとか。これは何が何でも釣らねばなるまい。

トマム ワカサギ
案内されたワカサギ釣りの小屋は、広さにして8畳くらい。屋内ではストーブが炊かれ、フワフワの敷物が置かれた椅子が並びます。氷の上の小屋とは思えないほど、明るく暖かい快適空間。のんびり釣り糸を垂らす合間には暖かい飲み物がいただけて、お昼には特製ハンバーガーのランチが楽しめる。ここまで暖かく甘やかされた空間で、果たしてワカサギが釣れるのか? 心配になる快適さです。

トマム ワカサギ
しかしこれが釣れるんですよ! 魚群探知機完備ですから(笑)。しかもワカサギ釣り専用の竿が猛烈に使いやすい。ワカサギたちの機嫌(?)にもよりますが、基本的に初心者でも簡単に釣れるはずです。しかもこのプランには、送迎から釣り、昼食、その他すべてをサポートしてくれる方が常駐なので(North gearのサカモトさん、お世話になりました!)、釣り針に餌を付けられなくても、釣ったワカサギを触れなくても大丈夫。その辺はお任せして我々はヌクヌク暖まりながらガンガン釣るだけです。

ワカサギ

我々取材班の最終的な釣果は20匹。なかなかの出来だと思いませんか? で、釣ったワカサギはその場でフライに(釣れなくても食べられるのでご安心を)。揚げたてのワカサギの美味しかったこと……ビールがあれば言うことナシだったのに!

ワカサギ
今回体験した「1日1組限定 アイスフィッシング」は3月の後半くらいまで可能(かなやま湖の氷結状況にもよる)。所要時間は約7時間、定員は2〜4名(8歳以上対象)、1名1万2500円(送迎・ランチ付き)。初心者はもちろん、釣りに興味のない人にこそぜひ体験して欲しいアクティビティでした。


 

スノーモービルで雪原を縦横無尽に駆け抜ける!

 

トマム スノーモービル

続いて体験したのは「大雪原スノーモービル」。ようやく乗り物担当ライターの本領発揮ですね。星野リゾート トマムの敷地内にあるアウトドア遊びのステーション「GAOアウトドアセンター」を拠点に、広大な雪原をスノーモービルに乗って遊ぶプログラムです。

スノーモービルはスキーやスノボと違い、カラダを動かすアクティビティではないので、とにかく寒いんです。しかも氷点下の中を20〜30km/hで走るのだから体感温度はさらに低い。スキーウエアとグローブを着用し、万全の防寒対策で挑みます。

トマム スノーモービル
私の乗るスノーモービルはヤマハ製の2スト250cc。スクーターとほぼ同じ感覚で、操作は非常に簡単。キャタピラの乗り物ゆえに若干の曲がりにくさはありますが、上手く操るには体重移動をしっかりするのがポイント。“リーン・イン”ですね!
ガイドさんの先導に従い、どこまでも真っ白な雪原をどんどん進みます。コースはなんとなく決まっているようで、途中に起伏やコーナーもあり、スピードも程よく緩急つけてくれるので、飽きることがありません。結構スピードが出せるので、疾走感も存分に味わうことができます。広場のような場所でグルグル走ってみたり、斜面をバンクっぽく走ってみたり。誰もいない広—い雪原を、思い切り走り回れて楽しかった!

トマム スノーモービル

ソリに乗って引っ張ってもらうコースも

今回体験したのは「6kmコース(1名5000円)」。「10kmコース(1名8000円)」の設定もあるので、ロングツーリング希望の方はこちらをぜひ。対象年齢は16歳からで、運転免許がなくても乗れますよ!

 

全客室にジェットバス完備の「リゾナーレトマム」

 

星野リゾート トマム

取材中に滞在したのは32階建ての高層タワーホテル「リゾナーレトマム」。ロビーには炎が揺らめく大きな暖炉、18時〜20時の間はスパークリングワインがいただける……というラグジュアリーリゾートです。

星野リゾート トマム

全客室100平米を越える広さで、展望ジェットバスとサウナを完備するオールスイートルーム! ひとりで泊まるにはあまりに広く豪華で、なんとなく落ち着かなかった(笑)。でも宿泊料金は1泊朝食付き1万8500円〜ということで、まったく手が届かないわけでもなさそう。プライベートで訪れることができたら最高ですね(遠い目)。


 

星野リゾート トマム

標高1000mから見る風景は格別!

 

季節ごとに趣向を凝らしたイベントや施設を展開する星野リゾート トマム。改めて思ったのは、冬の遊びはなにもスキーやスノボに限ったものではない、ということ。詳しく書ききれないのが残念ですが、例えば、ゲレンデ上の標高約1000mに設置された「雲海テラス(眼下に広がる雲海を見学できる)」は、冬の間「霧氷テラス」に様変わりし、美しい霧氷が眺められる施設になります。

今回の取材では、そういった季節ならではの工夫がさまざまなカタチで見て取れたように思います。それはやはり、運営に関わるスタッフのみなさんが来場者に楽しんでもらえるよう、本気で努力されていることの表れ。まさに、ザ・ホスピタリティ。星野リゾートの神髄、ここに見たり!
それにしても楽しかったなぁ。寒さには慣れたので、来季は5日間くらいで取材させて下さいね、編集長!

 

星野リゾート トマム
北海道勇払郡 占冠村中トマム
http://www.snowtomamu.jp/winter/

 

(取材・文/三才はるな

sanzaai haruna

さんざいはるな/エディター、ライター

クルマ、自転車、オートバイ、旅行関連メディアで活動するエディター・ライター。書籍やムックの編集にも携わる。基本的に「タイヤのついた乗り物」ならなんでも興味アリ。一輪から四輪まで、さまざまな乗り物に触れて操る楽しさを、わかりやすく伝えるのがモットー。

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