■どんな調理器具をのせられるのか昼夜朝の料理で検証
自宅のガスコンロが一口と二口では大きく違うように、アウトドアでも同じです。特にハイキングや登山などをしなければ、熱源が多い方が料理の幅が広がることは間違いありません。
シングルバーナーも1つより2つある方が、調理時間を短縮できますし。料理の幅が広がります。
そこで今回、3月のキャンプを前に、シミュレーション。昼過ぎにキャンプ場に着くと想定し、昼夜朝の料理をさまざまな調理器具で作ってみました。
【昼】フライパンを使って簡単パスタソース
自宅を朝出ると、キャンプ場に着くのはだいたい昼。着いてすぐに本格的な料理はできないので、サッと作れてすぐにエネルギーになるパスタが定番。
1つのクッカーでパスタを茹でている間にパスタソースを作れば、10分ほどで完成。今回はパスタでしたが、ペンネの方が簡単かもしれません。
パスタソースを作った、直径18cmほどのフライパンは安定感抜群でした。
【夜】鉄板でステーキ、メスティンで炊いたご飯をガーリックライスに
夜はやっぱりお肉! キャンプに厚切りステーキは欠かせないので、フュージョンにヨコザワテッパンをのせて肉を焼いてみましたが、分離型なので輻射熱も気にならず、きれいに焼けました。ゴトクが4本足で重心が低く、下の接触部分がST-310よりも広くなったせいか安定感を感じられます。
またアルミ製のメスティンは軽いのでもちろん文句なし。ラージ メスティンも問題なくのります。
メスティンで炊いたご飯はガーリックライスに。先ほどのフライパンよりも大きめの直径20cmのフライパンをのせましたが、これまた安定感は抜群。ゴトクの先端が短くなっているので、底面が曲線を描いているクッカーはぴったりと収まります。
せっかくなので、ついでに網を置いてサザエを焼いてみました。網は結構大きめでしたが、端を使っていないので問題なくおいしくいただきました。
ただし、中から水が出てバーナーが汚れることがありますので、BBQグリルで焼く方がオススメです。
【朝】ダッチオーブンでポトフ、ホットサンドメーカーでホットサンド、そしてコーヒー
朝は手軽なホットサンドとコーヒーと、ポトフ。
ホットサンドメーカーはハンドルがある分、バランスが悪いのですが、特に4W1Hの「ホットサンドソロ」は通常のホットサンドメーカーよりも焼き部分が小さめなので、ぴったりというわけにはいかず。それでもハンドルをゴトクのひとつにのせることで、焼きムラもなく焼けました。
今回一番問題だったのが、コーヒーポット。トランギアのケトルのように底面が広ければ問題はないのですが、底面直径が7.5cmのコーヒーポットはかろうじて乗る程度。ちょっとバランスを崩すと傾くのでかなり危険です。コーヒーを淹れる際は、網を敷いてその上にポットをのせて沸かすか、ケトルで湯を沸かして移し替えた方が良さそうです。
ちなみに直径7.5cmがどれくらいかというと、ちょうどホテイフーズの「やきとり」缶と同じです。なので、やきとり缶をバーナーで温めながらちょっと一杯という人は、網を敷いてのせてから温めて下さい。
ダッチオーブンも問題なし。ゴトク径は165mmで、輻射熱も少ないから、もう少し大きめのダッチオーブンでも問題なさそうです(とはいえダッチオーブンやスキレットのサイズには要注意!)。
今回使ってみて感じたのは、調理道具の安定感と火力調整、耐風性の高さ、火力の安定性。やはり人気があるのがわかりました。
料理をする際は、かき混ぜたり、フライ返しを使ったりすることがあるので、本体がブレると料理しにくいものです。料理をする上では、火力調整が大切。弱火ができるだけで煮込み料理など、料理の幅が広がるので重宝します。
また風が強い時には料理時間が長くなるため、防風性の高さや火力の安定性もアウトドアで料理するには大事な要素です。
つまり「レギュレーターストーブ FUSION(フュージョン) ST-330」は、サッお湯を沸かしたり、簡単な山ごはんを作ったりするためのバーナーではなく、キャンプでちゃんと料理を作ることが考えられたシングルバーナーだということ。
これまで愛用してきたST-310と併用すれば、かなりの料理ができそうです。3月のキャンプ料理が楽しみになってきました。
>>SOTO「レギュレーターストーブ FUSION(フュージョン) ST-330」
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(写真・文/澤村尚徳<&GP>)