PLR-Aでは樹脂だったボディは、PROではキャスティングアルミ。ずっしりと…というわけではありませんが、アルミなりの重さを感じます。ひんやりとした質感がいい感じ。両サイドに溝が入り、デザイン的にもグリップ面でもよろしい感じがします。
クリップが上下逆づけできるようになったので、好みに応じてベゼルダウンでの携帯も可能。ユーザーの好みに合わせることができるのは好ましいですね。
明るさは公称1000ルーメンと1.5倍近くアップ。SUREFIREイチ押しの段付きリフレクター、マックスビジョン搭載です。リフレクターが小型なので中距離のレンジまでの対応ですが、その中距離までの視野が素晴らしいのがマックスビジョンの真骨頂でしょう。
MaxVisionを「視界が広い」と表現するのはちょっと違う気がします。照射の外縁自体はそれほど広くありません。その代わり、相手をこの照射の中で捉えた場合、他の照射方法よりも強く幻惑します。また使用者側からすると、手前から奥まで均一な照射に見え、非常に使いやすい。
あくまでも個人的な感想ですが、STILETTOシリーズでもっとも有用性が高いのがこのMEDモード。ナチュラルに均一な照射を、長い時間使用できるのは実に魅力です。PROは300ルーメンに向上していて、多くのユーザーにとっては朗報でしょう。
HIGH、MEDと同じ設定で撮っているので暗く感じますが、LOW 25ルーメンもちょうどいい明るさ。手元足元を余裕を持って照らし、歩行に支障がありません。またこのくらいの明るさだと中心光しか写らないことも多いのですが、周辺光もしっかり写っていて、マックスビジョンの均一な照射を実感できます。
クリップの厚みがっけこうありますので、「E2T MV」あたりと比べて携帯性が高いかと言われると、うーーーん。ただ、本体が幅広なので、ポケットの中での存在感は薄れます。そういう意味では非常に携帯性が良い。ジーンズのポケットに無造作に突っ込むような場合、ポジションを気にしなくていい感じがします。
前作「PLR-A STILETTO」では、自動車整備関係からの引き合いが多くありました。フラットなボディゆえ、体の下敷きにしてもそれほど痛くないのが良いそうです。照射的にも、近距離でも眩しくない一方で日中の外光に負けないパワーもありますので、整備屋さんと相性がいいのは間違いありません。
とはいえ、真骨頂はタクティカル。サイドのメインスイッチの他に、テールにタクティカルスイッチを備えています。こちらは押している間だけのモメンタリ点灯なので、「E2T-MV」のような純粋種のタクティカルライトと同じ操作が可能。相手を素早く幻惑できるMaxVisionと合わせて、結構純度の高いタクティカルライトに仕上がっています。(アカリセンター価格:3万7462円)
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(文・写真/アカリセンター)
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