結論からいいますと、新しいMINIクラブマン「意外に積めるねぇ」とビックリさせられました!
天地が狭い“シューティングブレイク”スタイルを採っているので、ラゲッジスペースの天井も低いだろうと予想していました。ところが、メジャーを取り出して実寸してみると、フロアからの高さは71cm。荷物を目隠しするパーセルシェルフ(=荷室カバー)までが41cm。例えば、フォルクスワーゲン「ゴルフ ヴァリアント」だと、それぞれ74cmと44cmですから、思いのほか差はありません。
荷室フロアの奥行きも、MINIクラブマン=73cm対ゴルフ ヴァリアント=75cmなので、これまた大差なし。MINIクラブマン、オシャレだけど健闘していますね!
ただしMINIクラブマン、通常の状態だと、リアシートの背もたれが随分、後傾しています。限られた全長の中、リアシートに座る乗員の居住性を重視した結果でしょう。そのしわ寄せはラゲッジスペースに現れていて、後席ヘッドレストの高さで測ると、荷室の奥行きは43cm。このままだと、さすがに大きな荷物を積みにくいですね。
BMW-MINIでも、そのことは十分承知していたようで、背もたれ後方の荷室両側面には、L字型のごついレバーが備えられています。これを90度、リアシート側に回すと、背もたれを立たせた角度に留められるストッパーになるのです! 後席に座る人は、前屈みの厳しい姿勢になりますが、ラゲッジスペースはグッと使いやすくなります。
MINIクラブマンで見られる工夫は、それだけではありません。ラゲッジスペースの床を持ち上げると、深さ14cmの床下収納が、ほぼ床面いっぱいに広がっているではありませんか!
このスペースを、臨時の収納スペースとしてではなく、日常的に活用して欲しいと開発陣は考えたらしく、フロアボードを手前から持ち上げると、そのまま自然に、荷室両側面に設けられたストッパーで留められるようになっています!! 両手を使って複数の荷物を並べ変えたり、ちょっとした細かい作業が行えるので、これは便利。
ドイツ車らしからぬ(!?)心遣いとしては、コンビニ袋…じゃなかった、買い物カゴなどを吊すフック(収納できます)も用意されます。