デモ機を間近で見ると、四角い箱型ボディに、突き出した円筒形のマウント、大きなグリップ、ファインダーが目立ちます。他社が全体的に小型軽量化や、手になじむ丸みあるフォルムに向かっているなか、かなりの異彩を放っています。
持ったときの感触は?
手にすると「ミラーレス一眼は小さくて軽い」という従来のイメージがくつがえるボリューム感。
ミラーが搭載された一眼レフだと、シャッター時にミラーが跳ね上がる振動(ミラーショック)でブレが起こることもあるため、ミラーレス化の道を選択したとのこと。
レンズを装着すると、なかなかの重量に。
写りの良さは鳥肌もの
シグマ独特の「Foevonセンサー」は、他社が使うベイヤー式に比べ約2倍の解像情報を持つため、1900万画素のAPS-Cサイズで3900万画素相当(中判サイズレベル)に値する、というわけです。
気になる描写力は、さすがでした。お試しで撮影してみたのは、ブースのスタッフさんのシャツ。その画像を拡大していくと、コットンシャツの布地の織り目がどこまでもクッキリ見えて、まるでマクロ撮影したかのように息を飲む精細さ。前後のボケ感も圧倒的です。
光と色の情報を余すことなく取り込むことができ、原理的に偽色が発生しないという世界唯一のセンサーを搭載しているため、色彩の表現にも自信のある一台。
微妙な色合いや豊かなグラデーションが重視される、花や植物の作品撮影に使ってみたくなります。
また、センサーの力を最大限に引き出す「SFD(Super Fine Detail)モード」を搭載しています。1回のシャッターで7枚の露出の異なる画像を撮影でき、専用のRAWデータはからは、ダイナミックレンジが広くノイズが少ない画像を得ることができる、とのこと。周囲まできっちりピントが合った画像が可能になるので、スタジオの物撮影に威力を発揮しそうです。
意外と使いやすい
基本的にはカメラを趣味にしている人の2台めのデジタル一眼としてオススメですが、操作が分かりやすいので1台めとしても大丈夫そうです。
その理由は、左右ふたつに分割されている背面モニター。左側はライブビュー画像、右側は設定情報を常に表示。2画面がひと目で確認できるのはとても便利。しかもそのすぐ右に、よく使うボタンが配置されているので設定変更も容易。
sd Quattro Hも要チェック
ブースには「sd Quattro」と同時発表された「sd Quattro H」の展示コーナーも。こちらは「APS-C」よりひとまわり大きい「APS-Hサイズ(26.6×17.9 mm)」のセンサーを搭載。5100万画素相当の画質は、いったいどんな描写になるのか、期待せずにはいられません!
どちらも価格、発売日は未定とのこと。
今後さらなる話題を呼ぶこと必至のシリーズ。詳しくはシグマのサイトへ!
(文/&GP編集部)
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