コロナビールがよく合う、無限の可能性を持った両面ホットプレートの話【宅飲み家電 #09】

■鉄板料理の王者・広島風お好み焼きも完璧に作れます

さて、翌日も気合いを入れて臨みたいと思います。我々の特訓(?)の集大成となるメニューは「広島風お好み焼き」です。

食材すべてを一緒に混ぜるお好み焼きと違い、”広島風”は生地、キャベツ、肉、焼きそば、玉子が美しい地層のように重なり、それぞれの旨味が互いを否定せず共存するのが特徴。別々に焼いていくため、ある程度のスペースが必要ですが、両面ホットプレートならスペース問題も解決です。

食材の中で最も重要なのは「おたふく お好みソース」。広島には大きく分けて2つの流派があり、甘めを好む者は「おたふくソース」、しょっぱめを好む者は「カープソース」を信奉しています。いずれも等しく美味しいのが特徴です。

まずは200度に熱した鉄板に生地を流します。生地は、大さじ2杯強の小麦粉を水100ccぐらいで薄めに溶いたもの。クレープを作る要領で丸く広げたらカツオ粉をパラパラとまぶし、キャベツともやしを山盛りに乗せます。

「えぇっ、こんなに乗せるのかい?」というぐらい強気で乗せるのがポイントです。余った生地を回しかけてつなぎにしたら豚バラスライスを乗せ、生地に焼き目が付くまで焼きます。

生地がパリッとしたな、ぐらいのタイミングでひっくり返します。キャベツが飛び散りちょっとした惨劇に見えますが、生地の下にそっと押し込んでしまえば何事もなかったかのような顔に戻るので心配はいりません。

最初はオラオラと虚勢を張ってかさばっていたキャベツたちも、生地がフタとなりやさしく蒸し焼きにされるうちにおとなしくなります。上から押さえずふんわりと焼き上げるスタイルもいいですが、我が家では上からギュウギュウと押さえつけてしっかり焼きます。体罰ではありません。指導です。

キャベツたちに火を通す間に、別の面で焼きそばを作っていきます。ここは袋の指示通りに作ればいいだけです。出来上がったら中央を譲ってもらい、脇から見ておいてもらいましょう。幸いなことにホットプレートは中央の方が火が強いので、端なら待っている間に焦げ付くこともありません。

さて、次に中央でスポットライトを浴びるのは玉子です。目玉焼きの要領で割り入れ、少し黄身を崩して広げたら、横でおとなしく見ていた焼きそばたちを乗せてあげましょう。半熟が好みの人はここで火を落とし、待機です。

そうこうしている間に荒ぶっていたキャベツは、すっかりしんなりとおとなしくなりました。特に春キャベツの時期はほんのりとした甘みがソースと絡んで美味です。整った彼らをそっと持ち上げ、待機していた焼きそばの上に乗せたら、トッピングして完成!

トッピングの基本はおたふくソース、鰹節、青のり。お気づきの方もいらっしゃると思いますが、味付けはほぼおたふくソースのみです。広島風お好み焼きは複雑な行程に見えて、実は味付けには失敗のない最強宅飲みメニューなのです。

お好みでネギのみじん切りをドッサリ乗せても、七味唐辛子をパラパラと振っても美味しいですよ。「このビール泥棒め!」と愛を込めて声をかけたくなる広島風お好み焼きでございます。

さて、アイリスオーヤマの「両面ホットプレート」と私との関係性ですが、ここまで来るともう、「あ、うん」の呼吸で活動できるチームワークです。ワンチームになれた今、宅飲みメニューに無限の可能性を持つ両面ホットプレート君と切磋琢磨してきたいと思います。外出自粛が解除になったあかつきには、家に招いた友人たちを前に、このタッグチームで数々の家飲みメニューが披露されることでしょう。デビューの日が楽しみです。

>> アイリスオーヤマ「両面ホットプレート DPO-133」

>> 【宅飲み家電】


[関連記事]
お店みたいに2種類の鍋が同時に作れるグリルが登場!

煙がでない新型グリルで焼肉パーティーを始めよう!

モチーフはジェットエンジン?史上最強のグリルって何がスゴいの?


取材・文/明知真理子

明知真理子|広島県出身。映像制作会社、編集プロダクションを経てフリーランスに。本と映画と音楽とプロレスが好き。編集を担当した『東郷見聞録 世界一周プロレス放浪記』(ディック東郷/著)が発売中。Twitter

トップページヘ

この記事のタイトルとURLをコピーする