3000円ちょっとで機械式時計の仕組みがわかる「振り子時計キット」が楽しい!

「コイツ、動くぞ…! 」

▲振り子部分のアップ

中には金属板が入っていて、下部のツマミネジを回すとその板の位置が動き、時計の進みや遅れの微調整が可能です。

…とは言うものの、ゼンマイをいっぱいに回したところで、動いているのは半日くらいなもので、正直な話、実用品の置時計として使用するのはかなり厳しい。飾って眺めて、たまにゼンマイを巻いて動かせて遊ぶ、そんな感じのトイとして楽しんでいます。

眺めていて一番心躍るのは、やはり脱進機、ガンギ車とアンクルの部分でしょうか。ゼンマイのほどける力を利用して歯車が回り出し、その歯車の回転に一定のリズムを与えるのが脱進機の役割で、メカニカル(機械式)ウオッチにおいては「心臓部」と表現されることが多い箇所です。

ぶら下がっている振り子の上部へと伸びる先に付いているのがトングのような形をしたアンクル。これがガンギ車の回転を止めては離れ、止めては離れ、一定のリズムを刻んでいます。

「自作置(掛)時計」のキットというと、ムーブメントはクオーツの既製品を使用して、外側を自作するだけというモノばかりだったのですが、まさかムーブメントから自作できるキットがあるとは…! と、かなり興奮&感動の購入してしまいました。

完成させてゼンマイを巻き、時計が動き始める瞬間までのワクワク感はなかなかのモノですよ。

AliExpressで購入しましたが、国内でも取り扱っている代理店が存在するようで、Amazon等でも「Robotime、振り子時計」などで検索すると出てきます。

ひとりで黙々と作るも良し、お子さんなど家族と一緒に作るも良し。それほど難しくはないので、機械式時計の仕組みが知りたい人や、プラモデルではない工作キットを探している人でも楽しめるのではないでしょうか。

 


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取材・文/白賀太一

白賀太一|腕時計好きの趣味が高じて、機械式のメンテナンスから分解、カスタムまで行う。資金が乏しいという事情により、もっぱらネットで見つけたチープな時計をいじっている。好きな時計は、ダイバーズ、青焼き針、56系LM。

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