純度99.9%のカーボン削り出し!鍋のF1は素人でも使いこなせるか検証した

■カーボン鍋の実力を検証した

実はカーボンの鍋で作られたプロの料理は食べたことがあります。ありますが、プロが作っているので美味しいのは当然です。しかも、それでは鍋の実力がわかりません。そこで今回、使ってみました。料理は素人ながら、モノ好きなので素材違い、形違いでさまざまな鍋を持っており、料理に合わせて使い分けています。

「アナオリカーボン ポット ボリューム」は、お米を2~3合炊くのにちょうどいいサイズ。底面がフラットで「炊く」「煮る」に加え「焼く」「炒める」「オーブン」に適しています。

■まずは基本となる炊飯

アナオリカーボン ポットは、もともと「世界でもっとも美味しい炊飯ができ、素材の味を引き出せる調理器具」を目指して開発してきたというだけに、そんなに違うのか、まずはご飯を炊いて検証。

炊き方は、レシピブックにあった通り、米3合に水630mlを加え、最初に強火で沸騰させた後、中火で5分、中火弱で8分炊きます。火を消した後、10分蒸らして完成です。

その結果、陳腐な表現しか出ませんが、ツヤツヤで粒が立ったふっくらごはん! 10年以上、鋳物鍋、土鍋、ステンレス鍋、圧力鍋といろいろな鍋でごはんを炊いてきましたが、今まで炊いてきた鍋と全然違いました。

使ってから知りましたが、高級電気炊飯器の内釜に使われているということですが、それも納得です。考えようによっては、高級炊飯器の半額以下でこの鍋が手に入るのなら、安いものではとも思いました。

■焼いて保温!ローストビーフ

次に作ったのが、キャンプでもよく作るローストビーフ。

カーボンの熱伝導率と蓄熱性の高さがどうなのか、試してみました。

サラダ油を熱し、牛肉を入れて中火にし、転がしながら4〜5分。全面に焼き色がついたら、フタをして弱火にして3分焼いたら裏返し、同様に3分焼きます。もう1度裏返して火を止め、フタをして15分ほどおき、取り出して粗熱を取れば完成です。

作り方はレシピブックに添いましたが、肉の大きさが若干違うのと、タコ糸は巻いていません。

材料は、牛モモブロック(450g)、塩小さじ2/3、黒コショウ小さじ1/2。ソースが赤ワイン1/4カップ、トマトケチャップ大さじ2、ウスターソース大さじ1。

使って分かったのは、内側のセラミックコーティングのすごさと、密閉性、蓄熱性の高さ。全然お肉が鍋にくっつかず、鍋離れがいいのにびっくり。

実はこれが2回目で、フタをして15分のところを10分に変更。それでも密閉性、蓄熱性が高いため、火が入りすぎたので、もっと短くていいかもしれません。

とはいえ見た目以上に美味しくできました。

■最後は野菜の水分を利用する無水カレー

最後に作ったのは無水チキンカレー。

カレーはよく作りますが、無水カレーは初めて。よく旨味を逃さないといいますが、本当に野菜の水分だけで料理ができるのか半信半疑。

0.01mm単位の加工精度で削り出したフタと本体との密閉性を検証してみました。

フタの裏ある凹凸のある円状の溝に、食材から出た水分が蒸気となり集められ、水滴となって食材に落ちます。水滴となって食材に落ちることで、旨味がより凝縮された味わいになります。

無水チキンカレーの材料は、鶏手羽元8本、塩小さじ1、玉ねぎ2個、トマト3個、ニンニク2片、生姜1片、 小麦粉大さじ1、サラダ油小さじ2、 バター10g コンソメの素大さじ1/2、カレー粉大さじ1、ガラムマサラ小さじ1、ローリエ2枚、塩少々。レシピには生クリームも載っていますが手元になかったので割愛。

鶏肉に小麦粉をまぶして焼き、一度取り出します。 バターを熱して玉ねぎを炒め、しんなりとしたらニンニクと生姜を加え、薄いきつね色になるまで炒めます。 トマト、コンソメの素、カレー粉、ガラムマサラを入れ、取り出してあった鶏肉とローリエをのせ、フタをして中火で加熱する。鍋のフチから蒸気が出てきたら弱火にして約40分加熱すれば完了です。

まず驚いたのが、小麦粉をつけた鶏肉が鍋底にくっつかず、食べた時にホロホロとほぐれ落ちたこと。そして、本当に玉ねぎとトマトの水分だけでカレーができたこと。

密閉度の高さと、鍋ブタ構造の実力を実感しました。

* * *

料理した結果どうだったのか?

使ってみての感想は、素人でも確実にその違いが分かるくらい明確。逆にいうと素人が使った方が分かりやすく、料理がおいしくできるのではないでしょうか。

特に感動したポイントは3つです。

1.密閉性の高さ。無水カレーを作って最後にフタを開けた瞬間、水が滴り落ちる量がすごかった。

2.鍋離れの良さ。お肉を焼いてもまったく焦げ付かず、ヘラでサッとすくえるスムーズさ。

3.米の立ち具合。フタを開けた瞬間に、粒が立っているのはもちろんツヤツヤ感には驚きました。

 

>>ANAORI CARBONE「アナオリカーボンポット ボリューム」


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取材・文/澤村尚徳<&GP>

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