■デュオ〜ファミリー向きの大きさ
<対応する鍋>
ゴトクはがっつり大きくφ30cmの鍋まで載せられます。ファミリーキャンプやグループキャンプで活躍するサイズです。
底がφ24cmの鍋を載せてみました。ゴトクの鍋と接する部分は長さ約7.5cmで、滑り落ちにくいよう細かな切り込み付き。不安定な3本ゴトクに見えますが、本体側は1本に見せかけて2本。3本のふりをした4本ゴトクのため思いのほか安定しています。
2〜3人向きのφ16cm鍋を載せました。これも安定しています。
φ24cmの鉄鍋は、サイズ的にはOKですが、輻射熱が燃料に悪影響を与えるので使用できません。ダッチオーブンのほか、鉄板、燻製器、セラミック付き焼き網なんかもNG。
残念ながらシェラカップはゴトクに載りません。対応する鍋はφ14cm以上。ソロ用のクッカーはギリギリ載せられても不安定になるものがあります。注意しましょう。
■安全装置付きで出力は2.4kw
<点火>
気になる最大出力は2.4kw、2100kcal/h。同社のフラットバーナーが3000kcal/hなのでスペックを見ると心許なく感じますが、使ってみると大きな差は感じません。
自動点火装置付きで、つまみを左にいっぱいまで回すだけ。
火が出る口はバーナーの内側に位置しているので、大型風防がなくても風の影響を受けにくくなっています。最大出力は同社フラットバーナーより抑えられていますが、沸騰までの時間が少し伸びるだけと考えれば必要十分でしょう。
バーナー部の底からテーブルまでの高さは約7cm。ゴトクの一番上からテーブルまで11.5cm。必要十分な高さを確保したロースタイルバーナーですが、天板の変色が不安なら耐熱素材のシートを用意しましょう。耐熱シートを併用すれば、ふきこぼれたときの後片付けも楽ちんです。
燃料を装着する金色の中心部分には圧力感知安全装置。下側にあるシルバーの小さな突起は容器装着安全装置になります。
圧力感知安全装置は、燃料缶内の圧力が異常に上昇したときに、自動的にガスの供給を遮断する装置のこと。ダッチオーブンで調理する、燃料を装着したままたき火やファンヒーターのそばに置きっぱなしにするなど、“うっかり”事故を防ぎます。
容器装着安全装置は、つまみが0になっていないときには燃料を装着できないというもの。つまみが開いたまま装着してガスが漏れ出るのを防止する装置です。
安全装置付きで、室内でも使用できます。換気をよくし、カーテンが届かない位置で使用する、室内利用OKでも狭い車内やテント内での使用禁止など、使用ルールはほかのカセットガスコンロ、アウトドア用バーナー同様です。
HOME & CAMPバーナーは、卓上で鍋料理をするなんてときに邪魔になりにくいスッキリとしたデザイン。それでいて風の影響を受けにくいよう工夫されていておうちキャンプにピッタリ。汁受けがないのが気になりますが、その分、後片付けが楽ちんです。
>> スノーピーク
[関連記事]
シングルバーナー比較!災害時を想定したシングルバーナーはどれがいい?
バカ売れSOTOの「FUSION(フュージョン)」は料理が楽しくなるシングルバーナーでした
もはや調理器具を超えた!スノーピーク、待望の新バーナーが機能美の塊すぎる
取材・文/大森弘恵
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter