プロジェクターの据え置きに向く人、ポータブルに向く人の見分け方

■サッと取り出してすぐに楽しめる「Z6 Polar Meets PopIn Aladdin」

「ポップイン アラジン 2」は。設置する部屋のサイズやシーリングライト取り付け金具の場所によって、思うような画面サイズを実現できない場合があるが、ハマりさえすれば最高のパフォーマンスを見せるというのがお分かりいただけたかと思う。

一方で、どんな部屋でも安心して設置できるのが、コンパクトな“ポータブルプロジェクター”だ。ポータブルといっても、バッテリーを内蔵するような超小型タイプではない。カバンに入れて持ち運ぶことで、出張先などでもプレゼンなどに使えるというのがポータブルプロジェクターの魅力の一つとなっている。

▲「Z6 Polar Meets popIn Aladdin」

本体下部には三脚穴が付いており、三脚に取り付けて投影するといった使い方もできる。家具の上や中に設置するだけでなく、こういった設置ができるのは魅力だろう。

▲本体下部に三脚穴が付いているため、三脚に装着して投影するといった使い方が可能だ

筆者宅でも最初は三脚に取り付けて投写してみた。電話機置き場のスペースに設置した棚の上から投写すると、画面サイズ的にも最高のパフォーマンスを実現できることが分かり、そこに設置してみることにした。

▲電気ケトルやトースターなどを置いて使っている棚の上がちょうどよかったため、そこに収めて設置してみた

▲「Z6 Polar Meets popIn Aladdin」の箱と「Nintendo Wii U」の本体の上に設置。これが最も目の前に人が通った場合でも邪魔にならないベストの配置になった

部屋の壁よりもさらに奥まった場所に設置できたため、画面サイズはなんと約110インチを実現。すぐ隣にある液晶テレビが55インチだから、縦横2倍、つまり4倍もの画面サイズを実現したというわけだ。

これを使ってNetflixやAmazonプライム・ビデオなどで映画を視聴すると、約110インチという、そのサイズ感は圧倒的だ。

また、「Z6 Polar Meets popIn Aladdin」の魅力は、有線接続もできる点にある。試しにNintendo Wii UとNintendo Switchを接続してみたが、約110インチの大画面で楽しむ『スーパーマリオ オデッセイ』や『カラオケ JOYSOUND for Wii U』はかなりの迫力だった。

「ポップイン アラジン」シリーズ共通の魅力として、オートフォーカス機能も挙げられる。必要に応じて取り出して使うといった“家庭内ポータブル”スタイルで使ったとしても、電源をオンにして壁に向けるだけでフォーカスを自動調整してくれる。

いつもの場所に設置すれば、台形補正も最初だけでいいので、電源に繋げるだけですぐに使えるというのはうれしい。置き場所にさえ困らなければ、価格が安くて有線接続もできる「Z6 Polar」は、かなり魅力的な選択肢ではないかと感じた。

*  *  *

筆者宅の場合、画面サイズの大きさと有線接続が可能な点、コストパフォーマンスにおいて「Z6 Polar」の方が優勢だった。約3m(Z6 Polarの投写距離は110インチで3.07m)の距離で投写できたため、画面サイズがそれだけ大きくなったというのが勝因だった。

ただし「ポップイン アラジン 2」に比べて「Z6 Polar」は投写距離が長いため、設置場所によっては前者の方が大画面を実現できる場合も考えられる(実際、あと30cmほど短かったら約100インチになり、ほぼ一緒だった)。

どちらもプロジェクター導入のハードルを低くしたなかなかの良品だと思えるが、購入を検討する場合は設置場所と壁面のサイズ、投写距離などをしっかり吟味してベストな選択をしてほしい。

 

>> ポップインアラジン


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取材・文/安蔵靖志

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安蔵靖志|IT・家電ジャーナリスト 一般財団法人家電製品協会認定 家電製品総合アドバイザー、スマートマスター。AllAbout家電ガイド。ITや家電に関する記事執筆のほか、家電の専門家としてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。Facebookはこちら

 

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