[Gear Maniax #194] ワイド&スポット×7000ルーメンで死角なし!

うん。あれですね。ハスの実の輪切りを見られない人が見られないやつですね。中心部のLEDはカッ飛び系のCREE XHP35 HI。周辺のはSAMSUNG LH351Dの高演色LED×9。

合計10個のLEDと、名前の「X10」をかけているのでしょうか。これらのLEDは、中央と周囲の使い分けで3種類の照射が可能です。

まずは中心部の照射。CENTER-ONモードとのこと。イメージ的には、ミドルクラスのタクティカルライトに、XHP35 HIを合わせた感じに似ています。ACEBEAMでいうなら「L16」。他の各メーカーにも類似のライトはありますね。このモードでの明るさは最大2200ルーメン。

次に、ROUND-ONモード。小型コリメーターによるワイドでソフトな照射が特徴です。SAMSUNG LH351D、90CRI。色温度は4500K前後といったところでしょうか。程よい暖色で視界が広いのが特徴です。こちらは 9個のLEDで、最大4400ルーメン。

最後は両方の合わせ技、ALL-ONモード。全てのLEDが点灯します。ワイドな照射と鋭い中心光が両方同時に点灯します。死角がなく、照射距離もあり、実用的なサーチングライトになります。最大7000ルーメンの明るさも凄まじいですが、見やすい視界も素晴らしい。

上記の3モードは、テールスイッチで操作したターボモードを除いた、どのモードからでもクリック+長押しを素早く行うことで切り替え可能です。それ以外に、各モードで5段階の調光が可能。合計15ものモードを搭載しています。LOW~HIGHのモードは、ACEBEAMの特徴として、基本的に明るめ。OFFから長押しでアクセスできるULTRA-LOWのみが暗めのモードと言えます。

テールスイッチは他のタクティカルシリーズよりもコンパクト設計になっているようです。初めて外観を見たときは18650モデルかと思いました。消灯状態、あるいはどのモードからでも、テールスイッチのプッシュは常にTURBOになります。この時、3つのモードは維持されます。ALL、ROUND、CENTER、それぞれのモードにおける「MAX」になるわけですね。

個人的には、ターボヘッド機種はこの角度がかっこいい。ボディ後端にはタクティカルリングが設置され、このライトがタクティカル用途に対応できることをアピールしています。実際、タクティカルライトとして性能的に劣るものは何もありません。特にALL-ONモードでの周辺光と中心光の両立は、最新の光学系にしかないものです。さらに、周辺光の90CRIによって、感覚的な視認性も高いように思います。

なかなかいけてるサイドビュー。当初、ACEBEAM「T27」のような大口径ターボヘッドかと思いましたが、実際にはかなり小型でした。ヘッド直径は大きいもののハンディサイズだし、業務で使う分には携帯に苦にならないサイズですね。

充電機能はありません。内蔵電池の直接充電。充電関係のトラブルは少なくないため、ありがたい仕様です。まともなユーザーにとっては本体充電の方が便利なのかとは思いますが、誤って乾電池を装填した状態で充電する人は後を絶たないので、メーカー的にもこっちの方が望ましいのではないかと思います。

高品質、かつ革新的なライトとという点で、現在ACEBEAMに並ぶものがありません。コンセプト的にも、他社の後追いではなく新しい価値観を提案してくれるメーカーです。「X10」はそんなACEBEAMを象徴するフラッシュライトと言えます。(アカリセンター価格:1万9008円)

<文・写真/アカリセンター

 

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