■野営で刃物を使うシーンは?
斧に限らず、野営(キャンプ)で刃物を使うシーンをおさらいしましょう。おそらく野営時に刃物を使用するのは、以下の4つ。
斧が得意な作業もありますが、不得手な作業もあります。
■寝床を作るための資材の切り出し
幕(タープ)を張る場合のペグやポールを倒木から作成したり、シェルター(生地は使わず、倒木だけで作成する場合)として使えるような太い丸太の切り出しなどに使用。
■焚き火の際の薪を割る
焚き火の燃料としての薪を切り出したり、割ったりする作業。
■料理の時に食材をカットする
食材を切る際に使用します。
■倒木を使ったクラフトワーク
倒木を使って、キャンプシーンを豊かにする道具を作る際に使用。例えば、ランタンや、クッカーを引っ掛ける道具を作ったり、お箸や、スプーン、フォークなどのカトラリーを作ったりする場合に使用します。
私の想像では、設営時と、焚き火時はナイフより斧の方が優位で、調理、クラフトは斧より、ナイフの方が優位だと思っていました。当たり前なのですが、パワーがある斧は粗い作業に、細かい作業は小回りの効くナイフの方が優位だからです。
それを踏まえた上で、無人島に行くのであれば、生存が優先されるので食材のカットは粗くても良く、生活を豊かにするためのクラフトも必要最低限できればOK。
つまり、体温維持のために、雨風から体を守るシェルターを作成したり、暖を取ったり、調理をしたり、煙を出すことで、殺菌や虫から身を守るための焚き火を作る方が優先で、それを行うための刃物として、大きな作業を得意とする斧の方がナイフよりも優位だと考えたのです。