■家族4人のキャンプに十分な広さ
ヘリノックス「コットワン」は幅68cmなので3台、モンベルの「フォームパッド」は幅51cmなので4枚並べられる広さです。
旧モデルの7型は6〜7人就寝となっていますが、これは山のベースキャンプで頭と足を互い違いにしてギッチリ横たわる時の人数。4型ではキャンプでの実用的な4人就寝と表示されています。家族なら4人が余裕で過ごせる広さです。
高さは、身長170cm以上であれば頭がつく部分もありますが、旧モデルに比べて上部が垂れ下がることがなく、ゆったりとした印象。
そして、ぴったりサイズの専用テントマット(5800円/税別)が登場しました。ポリエチレンフォームで地面からの冷えを遮断しつつ、表側はよくある銀マットに比べて滑りにくくなっているので、小さな子も安心。それにコットを用いるキャンパーが増えているので、テントのフロア生地を傷めにくいというのもメリットです。
前室の奥行きは100cm。旧7型は105cmなのでほぼ同じ。
キャンプではタープや「ソレイユスクリーン」「アストロドーム」と組み合わせるので家族分の長靴が置ければ十分な大きさと言えるでしょう。
テントの出入り口ファスナーは1本で弧を描いています。旧モデルは2本の直線的ファスナーでワンアクションでは大きく開きませんでしたからこれも進化しています。それにファスナーがかみにくく、動きがスムーズな印象です。
サイドはひさしのみなので通気性良好。フルフライではないので好みが分かれますが、蒸し暑い夏では圧倒的に涼しく過ごせますし、肌寒い季節は結露しづらいという利点があります。
本体のサイドはフロアと同じ生地で耐水圧2000mm。この日は時折さーっと雨が降りましたが、保水しにくい生地を採用したというだけあり、雨上がりに生地をたたいて軽く水を落とすだけで割合早く水分が飛んでいました。
とはいえ、こまめにはっ水スプレーをかけ、雨の日は荷物が両脇の生地に触れないように置くなど対策は必要です。
背の高いキャンプ向き4人用テントは重量10kgが目安で、7kgだと軽量、5kg台なら超軽量と言えるでしょう。しかも、風が吹いていなければ、旧モデルよりももっと楽にスピーディーにひとりで設営できるため、ベビー連れなど目を離せない小さな子がいるファミリーも安心。オートキャンプ場はもちろん、駐車場から遠く離れたテントサイトへの持ち運びも苦になりません。
伝統のシルエットを残しつつ進化した「ムーンライトテント」は、トレッキングなどアクティブなシーンだけでなくファミリーキャンプでも活躍しそうです。
>> モンベル
<取材・文/大森弘恵>
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter
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