種、苗からコーヒー豆へ!「トアルコ トラジャ」ができるまで<コーヒー農園訪問記・中編>

■コーヒーチェリーから生豆へ

コーヒー豆の精選方法にはいくつか種類があります。大まかに分けると、水洗式(ウォッシュド)、半水洗式(セミウォッシュド、パルプドナチュラル)、非水洗式(ナチュラル)の3つ。ウォッシュドとナチュラルでは味わいは大きく異なります。コーヒーショップで売られている豆の説明に書かれていると思うので、ぜひ一度チェックしてみてください。

パダマラン農園では水洗式で精選しています。

ではここで、水洗式の工程を見ていきましょう。

▲まずパルパーと呼ばれる機械にコーヒーチェリーを入れ、最も外側の果肉を剥きます

▲大型機械で大まかに果肉を飛ばしたあとも、しっかり果肉を飛ばします

▲剥かれた果肉

▲果肉はそのまま発酵させて肥料として使われます

▲果肉がなくなると、ネバネバしたミューシレージという粘膜の層が出てきます。これも落とさなければなりません。水槽に一定時間浸けておき、発酵させてミューシレージを分解します

▲最後は人の手で水槽の中をかき混ぜて、しっかり落とします

▲ミューシレージを落とすために使った水は、そのまま流してしまうと環境汚染につながるため、しっかりと浄化

▲ミューシレージが落ちたら次は乾燥。乾燥むらができないように、定期的にかき混ぜてしっかり乾燥させます

▲乾燥させた豆。見慣れたコーヒー豆のカタチをしていますね

▲乾燥はこのようなドラム式の機械で行うこともあります

▲熱で水分を飛ばします

▲乾燥させた豆には、パーチメントと呼ばれる内果皮が付いていて、それも落とさなければなりません。それには脱殻機を使います。米と同じですね

▲脱殻されパーチメントが取れたもの。これが生豆です。大きさで選別もされます

▲そして最後の最後に、人の目でチェック

▲ここでは、生豆の中から不良豆を取り除く作業が行われています

▲さらにベテラン検査員による最終チェック

▲割れた豆や黒ずんだ豆など不良豆のサンプル

これらセレクションが、質の高いコーヒー豆にするためにとても重要です。これがしっかりできていないと、雑味やばらつきのある味になってしまいます。手間をかけ人の目で選び抜かれたものだからこそ、おいしいコーヒーになるということです。

しかし、セレクションはこれで終わりではありません。

【次ページ】最後はやっぱり人の目と舌でチェック

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