■熱風循環によって「フードドライヤー」としても使える
TSF601は、ファンで熱風を庫内に循環させる「コンベクション(熱風循環)オーブン」です。トーストなら4枚を同時に焼けるだけでなく、ジップロックを使った低温調理も可能。みずみずしい「ローストビーフ」や「サラダチキン」などを手軽に作れます。さらに「低温」と「コンベクション(熱風循環)」を組み合わせることで、ビーフジャーキーやドライフルーツなどの乾燥食品も作れるのが魅力です。
ただ問題は、あまり多くのジャーキーを一度に作れないという点。付属の「あし付き網」を使うと2段調理が可能ではあるものの、約6時間ほどかけて作ったジャーキーが一人で一晩飲むだけでサクッとなくなってしまいます。やっぱりジャーキー作りはフードドライヤーなどの乾燥専門機で作るしかないのか……と思っていたところ、新たにTSF601専用の「あし付き網セット(3枚)」(価格:2178円)が登場しました。
これを使うと、ドライフルーツなら4段(焼き網+あし付き網3段)、ジャーキーなら3段(天板+あし付き網2段)で作れるとのこと。
ということで、早速作ってみることにしました。
■ビーフだけでなくポークやささみ、鮭やホタテも楽しそう
今回のジャーキーは、70℃で6時間のタイマーをかけて作りました。ただ6時間もかけて作るのに、別売品を加えても従来の2段から3段にしかならないというのは、ちょっと効率悪すぎない?……と思い、とりあえず庫内に網をセットしてみることに。
すると標準で付属する焼き網にあし付き網、さらに別売のあし付き網3枚が一応入りました。扉を開閉するときに上のヒーターに食材をこすってしまいます(網は全く当たりません)が、これならなんとかなる!? ということで、推奨よりも2段多い、5段調理を実践してみました。
せっかくなので、ビーフだけでなく、さまざまな食材をジャーキーにしてみましょう。肉は牛肉に加えて豚肉と鶏肉を用意いくら時間をかけても脂は乾燥しませんので、牛肉や豚肉は脂身の少ないロース、鶏肉はささみやむね肉がおすすめです。それに加えて、塩鮭をスライスして「鮭とば」を、ベビーホタテで「乾燥ホタテ」を作ることにしました。
メーカーのおすすめでは一番下に天板を置いて食材から出る汁などを受けるスタイルですが、私の場合はクッキングシートを敷いてから食材を載せて乾燥させることにしました。
ベビーホタテとスライスした鶏ささみに「クレイジーソルト」などの調味料を振り、塩鮭を並べます。一番下の段は高さがあるので、厚めの食材を並べてみました。
その上の段には牛の薄切り肉を、同じくクレイジーソルトを振ったものと、しょう油とお酒、みりんをまぜた調味液に漬け込んだものと、2つのバリエーションを用意。豚ロース肉もクレイジーソルトで味付けし、あとは6時間待つだけです。
できあがりは、ほぼ満足のいく仕上がりに。風通しが悪かった3段目だけ今ひとつなので追加乾燥しましたが、他の段に関してはバッチリです。ベビーホタテも少ししっとり感があったものの、保存目的ではないのでOK。逆にしっとりホタテジャーキーの方が自家製ならではのぜいたくと言えるかもしれません。
■国内外のクラフトビールでジャーキー三昧!
では、できたてのジャーキーでクラフトビールを味わうことにしましょう。
まずは小麦麦芽を用いた淡泊な味わいのヴァイツェン(白ビール)タイプ、「エッティンガー ヴァイス」でタコのジャーキーから味わってみましょう。
お店で売っているようなカリッカリではありませんが、歯ごたえがしっかりしているだけでなく、かめばかむほど味が出る感じで食べ応えがかなりあります。
ホタテは乾燥しきれなかった感じというか、少ししっとりしています。新幹線の駅売店などで買うホタテのヒモほど硬くないので、これはこれでアクセントになる感じです。
続いては、ハワイの「コナビール ビッグウェーブ ゴールデンエール」でささみにチャレンジ。ささみの淡泊な味と、マンゴーのようでフルーティなファインアロマホップの香りが楽しくマッチします。
しょうゆ味で味付けしたフルボディな味わいのビーフジャーキーは、アルコール度数8.9%と、最近のストロング系のようなパンチ力のある「エッティンガー スーパーストロング」を合わせてみます。
飲みやすい味ですがアルコールのパンチが強く、甘みがズドンとくるのは個人的には好みではありませんでしたが、たまにはこういうのも悪くない。
続いては、塩味で味付けしたビーフジャーキーをスコティッシュエールの「BELHAVEN WEE HEAVY」と合わせてみました。苦みの強いIPA(インディア・ペールエール)を愛する筆者としては、苦味よりも甘みが際立つ黒ビール系の味は今ひとつでした。まあでもこういう味をアクセントとして加えるのも楽しいですね。
いろいろ試してみましたが、この中で特に「これだ!」と感じたのは塩鮭で作った「鮭とばもどき」ですね。BREWDOGの「PUNK IPA」を合わせてみましたが、ホップの苦味とさわやかでフルーティな香りが最高。甘さが抑えめで苦味が強く、しょっぱい鮭ジャーキーを食べてからきゅーっといくのが最高です。
ささみジャーキーもなかなか魅力的でした。ポークはジャーキーにして味のレベルが上がったり、違うステージに来た感じがあまりなく、ちょっと期待外れな感じでした。普通に使うと牛肉より豚肉の方が味わい深くて使い道も多いのですが、ジャーキーにするとビーフの方が深みが増す印象。
ホタテやタコはちょっとぜいたくな素材ではありますが、こちらもジャーキーにすることで旨味が凝縮された感じになるのでおすすめ。これは秋の夜長を楽しむのに良さそうですよ。
>> 連載「宅飲み家電」
<取材・文/安蔵靖志>
安蔵靖志|IT・家電ジャーナリスト 一般財団法人家電製品協会認定 家電製品総合アドバイザー、スマートマスター。AllAbout家電ガイド。ITや家電に関する記事執筆のほか、家電の専門家としてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。Facebookはこちら
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