■アイデア満載の4つのオプション
本体だけでも楽しく使えますが、本体の壁にある穴やスリットを利用するオプションがあれば、焚き火料理がはかどります。
「Stove Gen2」とオプションがまとめられた「ボックスセット」(1万5000円/税別)を並べてみました。左上より「Stove Gen2」、ファイヤーグレート、ボイルプレート。左下よりファイヤースティック(合計4本)、グリルプレート、拡張グリルプレートになります。
①ファイヤーグレート
ファイヤースティックを壁面に差し込み、ファイヤーグレートを載せます。上に載せた鍋との距離が短くなるので、ペレットや木炭で調理するときに燃料を節約できますね。
②ボイルプレート
約9.8cmの穴があいたプレートで、シェラカップやロッキーカップ、φ9cm以下のボトルなどを置けばカマドのようになり熱が集中します。その分、これまた燃料を節約できるというわけです。
③拡張グリルプレート
幅19cmの拡張グリルプレート。幅があるのでステーキ肉を切らずに焼けるし、両端がちょっと火から離れているので保温スペースとしても使えそう。
グリルプレートの小さな突起と「Stove Gen2」の切り込みがしっかり合うので安定感良好です。
④グリルプレート
幅12cmのグリルプレートは食材を焼くプレートとして、また2クォートと3クォートのFIREBOX製ビリーカンに入れて横に倒し火に掛ければオーブンにできるという二刀流です。
ちなみに厚めステンレスでできた壁4面をぺたんと収納できるということは、「Stove Gen2」の底は正方形ではないということになります。上から見ると、一辺のみ斜めになっています。グリルプレートと拡張グリルプレートもピッタリ載せられるよう斜めになっているので、一発でピタリと載せられないことも。とくに幅と奥行きが同じグリルプレートは迷いやすいところなので注意。
■空気を取り入れる工夫が満載
コンパクトな焚き火台は長時間の安定した燃焼が苦手なものが多いようです。狭いため「薪をいっぱい入れると空気の動きが悪くなる」「灰が詰まって空気が入りづらくなる」「継続的に小さな薪を入れなくてはならない」そんなところが原因でしょうか。
でも「Stove Gen2」は壁面の穴と火床に工夫がありました。
組み立てサイズは12.7×12.7×H19cm。短く切る必要はありますが太い薪が入ります。
着火はシンプル。底面の穴が大きく空気が入りやすいので、薪と小枝をすべて縦に詰め込んで火種を入れるだけでOK。長めの薪は、側面2面の下にある大きめ穴から斜め上に向けて差し込めば、底のほうに空間ができて空気を取り入れやすく、よく燃えます。
底の穴はたっぷり空気を取り入れ、上部の横長スリットも燃焼を助ける役割があるので、放っとくだけで勢いよく燃焼します。乾燥した薪を使うなら、ダンパーで空気量を調節したほうがいいかもしれません。
真っ白な灰になるまで燃やし尽くせるのが気持ちいい!
* * *
素早く組み立てられるしよく燃やせるので、帰る前に焚き火で燃え残った薪を燃やし尽くすのに使うキャンパーもいるそう。料理、湯沸かし、薪の処理などいろいろな使い方ができる「Stove Gen2」は、一度試すとやめられません。
<取材・文/大森弘恵>
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter
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