■MADE IN USAを自負するレザーマンの本気
プライヤーの精度と機能性は、レザーマン最大の魅力です。掴む、曲げる、切るなどプライヤーが持つ基本的な仕事を確実にこなすためにしっかと作られています。
「FREE P4」は、ハンドルが握りやすく力が入りやすい。先端のニードルプライヤーは、針金を曲げたり、捻じったりできます。先端が細いので細かい作業も向いていると感じました。基部のワイヤーカッターは切れ味抜群。太目のケーブルも簡単に切れます。切ったケーブルの断面も比較的キレイ。その後の作業もやりやすかったですね。
■ナイロンケースが付属
いい色合いのグレーのケースが付属しています。流行りのバトルシップグレーだろうか、個人的にはすごく好み(笑)。ツールを収納するためのケースの素材はさまざまありますが、ナイロンが一番軽くて丈夫なのは間違いありません。
実は、別売商品になりますが樹脂製のケースもあります。Clip & Carry(クリップ アンド キャリー)というブランドの「Kydex ケース」です。「FREE P4」用は全5色で各3960円。
まるでハンドガンを収納するためのホルスターのよう! 実際、銃器の携帯用ホルスターとして使われている樹脂素材を使ったケースになります。テンションで収納物を固定する仕組みです。ナイロン製や革製と違ってフラップ(蓋)が付いていないので、インサートとリリースが素早く行えるのが特徴です。
また、プラスドライバーならツールを出したまま挿せるので、頻繁に使う作業の場合は、ホルダーに戻すたびにツールを畳む必要がなく非常に便利。
このツールホルダー、本当にカッコいい…。リリースする時もインサートする時もカチっと収まる感触は他の素材では得られないもの。「ヤル気」にさせてくれる音と感触です。ミリタリー系のアイテムが好きな方に絶対にオススメしたいアイテムです。
* * *
「FREE P4」は、今までの「ここが不満」とか「不安」だった部分の多くが改善された、新時代のスタンダートであると感じました。各部の精度、丈夫さはこれまでのモデルと比べてもひとつつ上の仕上がりです。
プロが専用工具をそろえるはもちろんですが、この1本で専用工具に負けない作業ができる。繰り返しになりますが、効率という点では専用工具に敵いません。でも、精度という点では決して負けていない。ひとつひとつの専用工具をそろえる費用と収納スペースを考えた時に、これ1本でこなせる仕事量は驚くべきコストパフォーマンスの高さです。
ホームツール、キャンプツール、電気工事、車やバイクの整備にも。「FREE P4」に搭載する機能なら充分に役立つでしょう。マルチツールの魅力に触れられる1本です。まだ1本もマルチツールを持っていない、レザーマンを持っていないというなら、この1本がベストかもしれません。
>> レザーマン
<取材・文/GOL>
GOL|歯科技工士、ECディレクター、webライターまで幅広く活動しております。指先に伝わるハンドツールの質感や重さ、音などアナログな部分に惹かれて今に至ります。一番好きなのは懐中電灯。
【関連記事】
◆レザーマンのマルチツールは専用ケースに入れてスマートに!
◆レスキューツールにも使えるレザーマンの新マルチツール
◆見た目はマルチツール?かさ張る鍵束はスマートケースに収めよう