■よく燃えてオーブン料理もできる!
本体と上部に取り付けたパイプでL字型の筒を生み出す「Pocket DD」。分厚い断熱材はありませんが、厚めのステンレスで蓄熱性を高めています。
底は空気穴を設けたステンレスプレートで薪や炭をしっかり支えてくれます。ペレットを燃料にする場合は別売の「ペレットキット」を取り付ければ、本体に入れるペレットの量をコントロールできるようになります。
キャンプ場で売られている長さ約40cmの薪だと結構はみ出てしまいます。でも、燃料投入口が薪を支えてくれるので、薪はストーブ内に収まったままで、ぐらつきません。
当然のことですが、奥から燃えるので徐々に薪を押し込んでいきましょう。ちなみに「ロケットストーブは煙が出ない」と言われますが、燃え始めや湿った薪を使うと写真のように煙が出ます。とはいえ焚き火台に比べると煙は少なめ。ストーブ内があったまると煙は格段に少なくなるのでそれまで待ちましょう。
しばらく待つと写真のように煙のない勢いのある炎がパイプから飛び出します。こうなったらしめたもの。調理ができるし、断熱材で囲まれていないためそばにいるとじんわり体を温めてくれます。
ゴトクを使えば直火調理ができます。高火力なので厚めの鉄製フライパンや鉄板向き。ゴトクはX字型なのでシェラカップのような小さな底にも対応しています。フライパンはφ18cmくらいまでなら熱が回りそう。
本体と脚の間はオーブンスペースで、小さなスキレットを差し込めばピザやグラタンを作れます。これはステキ! 小型のストーブですが2品を同時に作れるなんて、たまりません。
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Victory Campには他にも、薪がすっぽり入るストーブ「TAIGA」(6万9300円)や「Stove DD BIG」(14万3000円)もありますが、ソロ&デュオキャンパーにはちょっと手に余ります。「Pocket DD」はビッグサイズのストーブで培った技術をちっちゃなボディに詰めこんだ本格派。小さな暖炉のように愛らしく、キャンプのひとときがちょっぴり上質になりますよ。
POKET DD ネイチャーストーブ [Bear]
●収納サイズ:W165×H150×D145mm
●重量:2.5kg
POKET DD ネイチャーストーブ [WOLF]
●収納サイズ:W165×H150×D145mm
●重量:2.5kg
<取材・文/大森弘恵 写真/田口陽介>
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter
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