竹製のスタンドの上に純白のプレートはぱっと見ただけでオシャレ。これをダイニングテーブルに置いてパーティをやったらいいなと誰もが思うだろうデザインだ。ではその実力は? と考え、実際に試すことにした。
届いてみると、構造は非常にシンプルだった。竹製スタンドの上に、食材からでた油などを回収する油受け皿をセット。その上に純白のプレートをセットするだけだ。「Table Grill Pure」のプレートは蓄熱性の高いアルミ素材を採用し、その上にセラミックでコーティングしたもの。そのため、食材などがこびり付かないのが特徴だ。
プレートの片側に電源プラグ接続口を配置。電源プラグ側に温度設定用のダイヤルが用意されており、最大250℃に設定できる。
スタンドのサイズは幅614×高さ70×奥行き222mmで、プレート部は幅505×奥行き257mm。一般的なホットプレートと比べるとちょっと横幅はスリム。また、プレートの中央に油を落とすための穴が空いており、プレートは穴に向かってわずかに傾斜している。
高火力で野菜も肉もしっかり焼ける
早速「Table Grill Pure」を使ってみた。ダイニングテーブルに設置し、温度調節ダイヤルはMaxにした。
初回使用時のみキッチンペーパーにわずかに油を染みこませたものでプレート表面を拭いたが、本来はノンスティック加工なので油をしく必要はない。あとは焼きたい野菜や肉をプレート上に置いていくだけだ。
薄切りの牛肉などはその焼ける速さに驚かされた。さらに200℃以下までしか温まらない安いホットプレートとは異なり、しっかりと焦げ目も付けられる。初回は表面に油を塗ったこともあり、パプリカやアスパラなどはちょっと滑りやすい状態だったが、このあたりは野菜の切り方で対応できそうだ。
「Table Grill Pure」ではプレート表面にセラミック加工を施していることもあり、遠赤外線効果が得られるという。このためか、厚みのある肉でも中までしっかりと焼くことができた。
高出力なので、家族での焼肉でも肉が焼けるのをそれほど待たされることがなかった。ちょっと面白かったのが、串焼きだ。串の持つ部分を外に出して、焼き鳥を並べるだけで、焼いて楽しむことができた。
また、ふたり分のお好み焼きも楽しめる。油を落とす穴を挟んで1枚ずつ大判のお好み焼きを焼いてみたが、こびり付くことなく、しっかりと焦げ目を付けて焼けた。
中央にスキレット(鉄製フライパン)を置いてその上で目玉焼きも焼いてみたが、これも美味しそうに出来た。小さなスキレットと組み合わせると、さらに多彩なレシピが楽しめそうだ。
週末のゆったりブランチでも使える
夜だけでなく、朝も「Table Grill Pure」を使ってみた。目玉焼きとベーコンを焼き、さらにマフィンも試してみた。
ほんの数分でマフィンにも焦げ目を付けることができ、ベーコンと目玉焼きも焼ける。目玉焼きは玉子の状態によっては若干流れるので、先に紹介した通り、スキレットなどを置いてその上で焼くのも手だ。また、アンチョビ入りのスクランブルエッグも作ってみたが、高出力のため、素早くとろとろにできた。
これでベーコンと目玉焼きなどを挟んだ、マフィンサンドが完成だ。これもキッチンに籠もって作るのではなく、パートナーと一緒にコーヒーやワインなどを飲みながら、食材を焼きつつ、食べられるのが楽しい。
「Table Grill Pure」を使っていていいなと思ったのがメンテナンス性の高さだ。使い終わった後、ある程度温度が下がったら、キッチンペーパーなどで拭くだけで、表面の汚れが簡単にとれていく。表面の汚れと油を拭くだけでメンテナンスは終了なのだ。あとはプレートの下に置かれている油受け皿を洗うだけだ。
「Table Grill Pure」は従来のホットプレートとは一線を画す製品だ。中央に穴があり、周囲に折り返しがないため、例えば焼きそばなどの調理には対応できない。しかし、そのスタイリッシュなデザインは、「ホットプレートを出しました!」という圧迫感がない。
朝食からディナーまでカジュアルに使えるも、純白のプレートを採用しているからだと言えるだろう。そしてこの純白は使ったあともすぐに復活する。汚れがこびり付いたり、くすんでしまうという心配もなさそうだ。
ダイニングテーブルでパートナーと一緒に料理を作りながら飲み食いするのが好きな人、またゲストを呼んでパーティをする機会が多い人に、非常に魅力的なプレートだ。
(取材・文/コヤマタカヒロ)
PCやタブレット、スマートフォンなどのデジタルギアからオーブンレンジ、炊飯器、ロボット掃除機などの白物家電までカバー。実際に製品を使い、その体験を活かした原稿を手掛ける。スペックからは見えない使い勝手などを解説する。
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