チェックに使用したのは、いつもの撮影機材。国内線の機内に持ち込めるカメラバッグ、ライトスタンドバッグ(長さ120cm)、三脚、レフ板セット、ふたつの大型ストロボ、3段の脚立、そして、メイクさんが持参するバッグを模したトラベルケースです。
リアゲートを開けてGLEのラゲッジスペースを確認すると、スクエアな形状で、いかにも使いやすそう。荷室の手前側、ホイールハウスの後方が左右ギリギリまで広げてあるので、長尺物の積載も可能です。例のごとく、メジャー片手に実寸してみたところ、最大幅は134cm。長さ120cmのライトスタンドバッグをラクに載せられます。
ホイールハウス間の幅は103cm。奥行きは100cm。ラゲッジルームカバーまでの高さは44cm。特に工夫しなくても機材類を飲み込んで、まだまだ余裕。これならスタッフの手荷物なども無理なく積めるでしょう。SUVの宿命で、地面から荷室フロアまでの高さが72cmと少し高いことを除けば、見かけどおり、実用性がかなり高いスペースです。
GLEのラゲッジスペースは、容量690リッター(VDA方式)と広大。「Eクラス ステーションワゴン」の655リッターをあっさり凌駕します。おまけに、リアシートの背もたれは2:1の分割可倒式ですから、必要に応じてスペースを広げられます。また、背もたれの角度を変え、ラゲッジスペース上部の奥行きを微調整できるのも、隠れた工夫です。
リアゲートのオープナー、またはキーのボタンを押すことで自動で開閉する“EASY-PACK自動開閉テールゲート”や、ラゲッジルームカバーは、全グレードに標準で付いてきます。リアバンパー上面に金属のカバーが貼ってある点も、気兼ねなく荷物の出し入れができて、ありがたいですね。
ちなみにGLEは、Eクラスより75mm長い2915mmのホイールベースを持つ一方、荷室にあたるリアのオーバーハングは1015mmと、Eクラス ステーションワゴンより55mm短いんですね。そのため、荷室容量のみならず、キャビンを大きく取った、乗る人の居住性も重視した仕立てになっているわけです。
そもそも、Eクラス ステーションワゴンがすっぽり収まるボディサイズですから、ロングツーリングでも乗る人の疲れは少ないはず。これなら「目的地に着いたらすぐにアクティビティに移れる!」…のではないでしょうか。
ぬれた服や汚れた靴を積み込んでも大丈夫なように、丈夫なゴム製の“ラゲッジルーム用フルトレイ”や“収納ボックス”なども、アクセサリーで用意されています。
まさに、SUV(スポーツユーティリティヴィークル)なメルセデス・ベンツのGLE。遊びでも仕事でも、頼りになるパートナーになってくれそうです。
<SPECIFICATIONS>
☆350d 4マチック スポーツ
ボディサイズ:L4815×W1950×H1795mm
車重:2320kg
駆動方式:4WD
エンジン:2986cc V型6気筒 DOHC ディーゼルターボ
トランスミッション:9AT
エンジン最高出力:258馬力/3400回転
エンジン最大トルク:63.2kg-m/1600〜2400回転
価格:964万円
(文&写真/ダン・アオキ)