タープの張りを自在に調整できるトグルフリクション【ロープワーク応用篇】

■トグルフリクションとは?

トグルフリクションとは、ロープと小枝を使うロープワークで、2本の木の間に張ったメインロープに、サブロープを結び、タープや幕の張りを自在に調整できる結び方です。

ロープを結べる木さえあれば、ポールなしでタープや幕が張れるので、持っていく荷物を減らせす。荷物を減らして軽量化したい方や、今よりもスキルを伸ばしたい方、これからタープ泊や軍幕泊をしてみたい方は、覚えておいて損はないと思います。

使うのは、5〜6mのロープ1本と1〜1.5mのロープ2本、小枝2本、軍幕です。では結び方を見ていきましょう。

【ステップ1】木と木の間にロープを張る

2本の木にメインのロープを張ります。1本の木にはまき結びでロープを結び、もう一方の木にはトラッカーズ・ヒッチを使って結ぶといいでしょう。

【ステップ2】タープや幕にロープを結ぶ

短いロープを軍幕に結びます。この写真ではもやい結びの応用で、引き解けのもやい結びで結んでいますが、もやい結びで問題ありません。

軍幕に結ぶロープの長さは1〜1.5mくらいがいいでしょう。

【ステップ3】幕に結んだ反対側に輪っかを作る

片側を軍幕に結んだロープの反対側に、輪っかを作ります。輪の大きさは直径10〜15cmくらいです。輪っかはどんな結び方でも構いませんが、この写真では、もやい結びを使っています。

本来は1〜1.5mくらいがいいのですが、写真で使用しているロープは4mと長かったので、中間地点で輪っかを作っています。

【ステップ4】メインロープに輪っかを巻いていく

木に輪っかを巻いていきます。最低3回は巻いてください。

上の写真では、右手で幕に繋げたロープを持ち、左手でメインのロープに巻きつけています。右から左に巻けば、右方向への引っ張りに強くなります。逆に巻いた場合は、左方向への引っ張りに強くなります。

【ステップ5】左端にできた輪っかの先端を右の輪っかに通す

3回ほど巻いくと左手に小さな輪っかが残るので、これを右手側に持ったロープの根本にある輪っかに通します。

この時、メインのロープに巻いたロープが緩まないように注意してください。

【ステップ6】右側に通した輪っかに枝を挿す

左手側の輪っかを右手側に通したら、輪っかの先端を掴みます。

つまんだ輪っかに小枝を通します。


枝を通した後、ロープを引っ張って結びを固めます。

この巻き方は右から左に巻いていったので、右方向への引っ張りに強くなっています。

これで、トグルフリクションの完成です。メインのロープに輪っかを作って巻きつけるだけなので、とても簡単です。

では、実際にどのような時に使うロープワークなのかをこれからお見せします!

【次ページ】トグルフリクションで幕を張る

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