【ベンツC350e試乗】エンジン+モーターの力強さ。それでも省燃費の二面性

さて、C350e アバンギャルドは、ラゲッジスペースのフロア下に、6.28kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載します。満充電にかかる時間は、約4時間(AC200V電源)。

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ピュアEVとしての航続距離は28.6kmですが、近所へのちょっとしたお買い物などには十分でしょう。いうまでもなく、C350eの場合、バッテリーが残り少なくなっても、そのままハイブリッドモードに移行するだけなので、電気の残量に神経質になる必要はありません。出先での急速充電には対応していませんが、同じ理由で、あまり気にすることはないでしょう。

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では「これから乗せる友人に、せっかく“EV Cクラス”を体感してもらおうと思っていたのに、残りのバッテリーが減ってしまった!」…そんな時にはどうするか?

“E-SAVEモード”で、友人を乗せるまで現状のバッテリーレベルを維持するか、さらには“CHARGEモード”を選ぶという手もあります。このモードでは、減速時に回収するエネルギーだけでなく、モーターもガソリンエンジンで動く発電機となって、積極的にバッテリーを充電してくれます。

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友人をピックアップするポイントに近づいたら、すかさずEVモードに切り替え、ヒューンという高周波のみを響かせて走行する。驚く友人の顔が目に浮かびますね!

こうした、プラグインハイブリッドのシステムモードとは別に、他のCクラスと同様、C350eには“ダイナミックセレクト”も装備します。ステアリングのアシスト量、エンジンの特性、シフトのタイミングなどを統合制御する走行モードで“エコ” “コンフォート” “スポーツ” “スポーツプラス”そして、オーナーが自ら細かく設定する“インディビデュアル”からセレクトできます。

C350eはコンフォートでも十分速いですが、スポーツモードにすると、前述の大出力を活かし、猛烈なダッシュを利かせます。

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実はハイブリッドシステムを搭載しているので、その車重は、AMG系を含めたCクラス中、最も重い1830kg。しかし、そのウエイトをものともしない、怒濤の走り!

アクセルペダルをグッと踏み込んだC350eは“環境”も“燃費”も置き去りにし、まさに驀進していくのでした(…スイマセン、少々いい過ぎました)。

<SPECIFICATIONS>
☆350e アバンギャルド
ボディサイズ:L4690×W1810×H1430mm
車重:1830kg
駆動方式:FR
エンジン:1991cc 直列4気筒 DOHC ターボ
トランスミッション:7AT
エンジン最高出力:211馬力/5500回転
エンジン最大トルク:35.7kg-m/1200〜4000回転
モーター最高出力出力:82馬力
モーター最大トルク:34.7kg-m
価格:707万円

(文&写真/ダン・アオキ)

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