ドイツ生まれの「フェネックグリル」はフタをかざすだけでおいしさが桁違い!

■フタの効果とは?

風の影響を受けにくく、蓄熱性に優れたカマド型のバーベキューコンロ。これにフタをプラスするとどんな効果があるのでしょうか。

「フェネックグリル」の魅力のひとつがフタ。フタと言っても完全に閉じるものではなく、ただグリルの上を板で覆うだけです。

食材を焼いていると、脂が炭に落ちて香ばしい煙が立ち上ります。フタがないとそのまま飛ばされてしまいますが、背面板とフタのおかげで短時間ではありますが煙がとどまり、いい香りをまとうんですね。

また、背面パネルとフタのおかげで熱を蓄えるため、肌寒い時期でも効率よく調理できるし、乾燥も防いでいるようです。

フタを開いて焼けば、仕上がりはパリッ。好みの焼き方に調整できるのが気持ちいい。

火力調整は焼き網の高さを変えて調節します。高さ調節は4段階。付属のハンドルを差し込めば安全に移動できます。

付属の焼き網は1枚ですが、別売で追加焼き網(3000円)と追加鉄板(4000円)が用意されています。

焼き網を2枚同時にセットすれば、じっくり焼きたいものは上、サッと焼き目をつけたいものは下にという具合に使えます。鉄板と焼き網で2階建てだと、鉄板をしっかり熱してから焼き網を下にセットすれば、鉄板焼きと網焼きを同時に楽しめます。

なお、1枚だけを上下に動かすのは簡単ですが、途中で下に網や鉄板を差し込む・取り外すときは、上の板を取り外してからでないとできません。2枚使うときは注意が必要です。

鉄板の場合は上に炭を載せてオーブン料理ができるんです。うっかり鉄板のハンドル穴に炭を近づけすぎて、細かな灰が落ちてしまいましたが、ピザもグラタンもきれいな焼き色がつきますよ。

耐荷重は5kgなので、小さいスキレットなら余裕で載せられました。

*  *  *

「フェネックグリル」は、フェラーリやポルシェのパーツを作っているドイツの工場で製作しています。バネやネジがなく、プレートを組み合わせるだけのバーベキューコンロは、故障の心配がないのはいいんですが、熱でゆがむと組み立てるのが大変。
その点、「フェネックグリル」の本体(フタを除く)は約2mmのステンレス、鉄板にいたっては2.5mm厚ステンレスのためそうそう変形しそうにありません。

まじめで堅実なドイツらしさを感じられるバーベキューグリルに仕上がっていました。

>> FENNEK Grill

 

<取材・文/大森弘恵

大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter

 

 

 

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