2012年に登場したF31型こと現行3シリーズ ツーリング。先日、セダンと時を同じくしてマイナーチェンジを受けました。
外観の変更は最小限にとどめられ、エンジンが新世代ユニットに移行しています。新しい3シリーズ ツーリングは、2リッター直4ターボ(184馬力)を積む「320iツーリング」(449万円〜)、同エンジンを252馬力までチューンした「330iツーリング」(621万円〜)、そして、3リッター直6ターボ(326馬力)搭載の「340iツーリング」(798万円〜)で構成されます。
いずれも、燃焼効率を追求したエンジンで、シリンダーに直接燃料を吹く直噴タイプ。吸排気バルブの開閉タイミングを可変化する“ダブルVANOS”や、シリンダーへの空気の流入量をバルブの開度で調整する“バルブトロニック”など、BMWらしいテクノロジーが満載です。
注目は、326馬力の最高出力と45.9kg-mの最大トルクを誇る“ストレート6”。前後に長くなる直列6気筒エンジンを「時代遅れ」とみなし、ジャガーやトヨタ、日産、最近ではボルボなどが次々と直6を捨ててV6エンジンに移る中(ボルボは4気筒+過給機で対応)、「うちはコレでやってるんだ!」とばかりに、新しい6気筒エンジンを出してきたBMW。さすがは“バイエルン発動機(Bayerische Motoren Werke)”ですね。
今回チェックした340iツーリングを足にすることは、移動時間をプレミアムなものにするだけでなく、いまや稀少種となった“ストレート6の保存”にも貢献できるのです。スポーティで手頃なサイズのステーションワゴンが欲しいと考えている方。ひとつ、検討してみてはいかがでしょうか?
<SPECIFICATIONS>
☆340iツーリング ラグジュアリー
ボディサイズ:L4645×W1800×H1440mm
車重:1660kg
駆動方式:FR
エンジン:2997cc 直列6気筒 DOHC ターボ
トランスミッション:8AT
最高出力:326馬力/5500回転
最大トルク:45.9kg-m/1380〜5000回転
価格:798万円
(文&写真/ダン・アオキ)