■焚き火で飯ごう炊飯3つのステップ
私は長年キャンプをやってきましたが、ほぼ毎回、飯ごうでご飯を炊きます。たくさんの失敗を繰り返してきた中で見つけた、焚き火で美味しく失敗しない炊き方をご紹介。
大事なのは以下の3つのステップです
1.最低30分浸水させてから再度水の量を計る
お腹が空いていたらすぐに炊きたくなりますが、グッと堪えて、米を水に最低30分は浸しましょう! 人によっては、夏30分、冬1時間と、季節によって変えるという人もいます。厳密には、米の銘柄によって適切な浸水時間は違うと思いますが、私はいつも30分で炊いてます。
浸水が終わったら、再度、水分量を確認しましょう。心配な人は一度水を捨てて、米に対しての適正な量の水を入れるのが良いでしょう。私は米の上面から人差し指の第一関節まで水を入れて、毎回美味しく炊けていますが、個人差があるので、正確に計りたい方は計量カップを使いましょう。
一般的には、米1合は150gで180ml。その1.2倍が適正な水分量と言われているそうで、216mlが適正な水分量だそうです。
ただ、アウトドアでの調理なのに、ちまちま計ってられませんよ! っていう私みたいな方は、自分の指のどの当たりがベストか、試行錯誤して見つけていくのも良いかもしれません!
2.炊飯時「赤子泣いても蓋取るな!」は忘れましょう
浸水と最後の水の調整が終わったら、いよいよ炊飯です。
一番大事なのは火加減。ずっとトロ火とか、弱火とかいう方も多いのですが、私は初めは中火から強火。焚き火でいうと、炎がガンガン上がっている状態に飯ごうを突っ込みます。炎が強くても、沸騰するまでは焦げませんから。
沸騰して、吹きこぼれが始まったら弱火にします。焚き火の場合は、薪の量にもよりますが、その頃には炎が落ち着いていて、勝手に弱火になっていることが多いですが、炎が強いなと思ったら、火から遠ざけてください。
私は、どんな時でも必ず10分で蓋を開けて様子を見ます。沸騰してない場合はそのまま蓋をしますが、多少フツフツとしてきている場合は、その場でかき混ぜます。そうすることによって、熱が均等に入るから焦げる危険性が減ります。
かき混ぜる以外に、沸騰具合(沸騰時にできる泡)を見て、熱に偏りがあると判断した場合は、飯ごうを回したりしてもいいでしょう。
焚き火の飯ごう炊飯で一番失敗するケースは、様子を見ないで放置し、一方だけに炎が当たってしまい、そこだけ焦げたり、吹きこぼれがないからといって長時間、火にかけてしまって焦げたりする場合が多いので、時間を決めて様子を見ましょう!
なので「赤子泣いても蓋取るな」は忘れてください。こまめに蓋を取って様子を見ても、美味しさは変わりません!
10分で上記のようにして、吹きこぼれが始まって、弱火にしたら、今度は、吹きこぼれが終わるまで、または飯ごうから聞こえてくる音(グツグツ)がなくなる、または振動(木の棒などで触ってみる)が収まったら、火から下ろしましょう。これでほぼ完成です!!
おそらく、この時点で、15分から20分くらいだと思います。心配な人は上記のようなサインが感じられなくても15分で蓋を取って様子を見てください。
この段階で、沸騰してなければ、火に近づける、強火にする。沸騰していれば、かき回わしたり、飯ごうを回転させたりしてください。
こんな感じになっていたらむらしに進んでOKです。
3.火から離して5分蒸らして炊飯完了
吹きこぼれが終わって、完成してれば、あとは蒸らし。蓋をして、火から離して5分放置です。
ひっくり返す人もいますが、これは、クッカーの下部分に残った余熱で焦げないようにするためですが、均等に炊けていれば、ひっくり返さなくても大丈夫! もちろん、ひっくり返してもOKです!
蒸らし終わってこんな感じにふっくらしてきたら完成です!
■絶対に焦げないご飯の炊き方
さて、これまで説明してきた炊き方をマスターすれば、美味しいご飯を炊けます。ポイントは、こまめにチェックすることです。
ですが、キャンプって意外と忙しくて、炊飯してる間にほかの調理をしたり、片付けをしたりして、チェックが疎かになってしまって、うっかり焦がしてしまう。なんてこともあります。
そんな失敗を絶対にしない炊き方があるんです! それを紹介します!!
使うのは、中蓋で1.5合まで炊ける容量の大きい飯ごう。1合が炊ける中蓋でもできないことはありませんが、お米を蒸らすと膨らむので、1.5合が炊けるくらいの大きさがベストです。
炊き方は、飯ごうの本体に中蓋を入れた状態の中蓋の底から、本体の底までの距離の約半分くらいに水を入れます。
この水の量は、少なすぎなければ、アバウトで大丈夫です。
次に、浸水させた米と、適切な量の水を中蓋に入れます。
そして本体に、中蓋をセットします。
あとは、15分から、20分、火にかけるだけ。強火の状態のところにかけて、しばらく放置すれば、出来上がり!!
この方法は、本体に入れた水で蒸しあげるかたちになるので、よっぽどのことがない限り、失敗することはないでしょう。
唯一の欠点は、1.5合までしか炊けないこと。
コツは、強火にかけることです。普通に炊く時より、水分量(本体に入れた分)が多いので、沸騰までに時間がかかるため。
これだと、中蓋で米を炊いて、本体の水を入れてるところにレトルトカレーなどを入れれば、飯ごう1つで、一気に調理が完成します。
便利なやり方なので、大きい中蓋の飯ごうを持ってる方は試してみてください!
※ ※ ※
さて、いかがでしたでしょうか?
どちらのやり方も、必ず美味しいご飯を炊けますので、習得してみてください! キャンプで食べる白飯って、やっぱり最高! 日本のお米は食味が豊かで味わい深いので自然の中で炊けば、より美味しく感じられます。
>> 連載 [不自由を自由にする野営スタイル]
(文・写真/RYU)
RYU/「不自由は自由だ!」をモットーに、不便さの中でいかに快適に過ごせるかを考え、キャンプをしております。 経験、スタイルを問わず、少しでも参考になる情報を発信して行きたいと思います。Instsgramアカウント:@ryu chikazawa、YouTubeアカウント:Ryu outdoor ch #不自由は自由だ #アウトドアをこじ開けよう「初代 @sotoshiru アンバサダー」「@tobuy_official インフルエンサー」
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