【VW ゴルフGTI MT試乗】シフトチェンジの醍醐味を再確認!イージードライブにも対応

最新のGTIは、220馬力を発生する2リッターの直4ターボを搭載します。“普通”のゴルフが積むエンジンが、1.2リッター直4ターボ(105馬力)、または、1.4リッター直4ターボ(140馬力)と聞けば、そのハイスペックぶりがお分かりいただけると思います。

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トランスミッションは、もちろん、フォルクスワーゲン・グループ自慢の“DSG”こと、デュアルクラッチ式(湿式)6ATが売れ筋ですが、GTIの日本仕様には、古典的な6速MTもラインナップされているのです!

価格は、DSG仕様が399万円。6MT仕様はそれより10万円安い389万円となります。

ゴルフGTIといえば、泣く子も黙る(!?)ホットハッチの元祖。初代ゴルフが登場した翌年の1975年に、初代のGTIが投入されました。当時のモデルは、1.6リッターのシングルカムエンジン(110馬力)に、4速MT(!)の組み合わせ。

自然吸気エンジンということもあり、最高出力は現行GTIのちょうど半分。ですが、当時のゴルフは今の軽自動車より軽い810kgしかありませんでしたから、走るステージによっては、何倍も高価なスポーツカーをからかう、なんてこともできたんです。

ちなみに1977年当時、日本仕様のゴルフGTIは345万円のプライスタグを付けていました。“普通”のゴルフと比べると2倍のお値段でしたが、例えば、当時のポルシェ「911」は770万円(911S 2.7)でしたから、こちらと比べるとほぼ半額。クルマ好きの庶民にとって、911が銀幕のスターだとしたら、ゴルフGTIは学園のマドンナ。なんとか頑張れば…、中古ならなんとかなるかもしれない…、GTIはそんな存在だったのです。

最新のゴルフGTIにあしらわれている、グリル内のレッドライン、チェック柄のスポーツシートなどは、そんな初代GTIへのオマージュ。

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さらに、3本のフィンを備えた大型のフロントスポイラー、リアディフューザーの脇から出る2本のエグゾーストパイプは、スポーツグレードであることを強調します。

座り心地が硬めで、しっかりしたサイドサポートが張り出すドライバーズシートに座れば、足元にアルミ調のペダルが3本生え、革巻きのステアリングホイールには、赤いステッチが施されています。分かりやすい演出ですね。うれしいことに、最新モデルは右ハンドルでもドライバーの運転姿勢に不自然なところはありません。

 ■安全かつ速く走れる先端技術を多数搭載

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