■独自のフォルムで骨盤をサポート
バックジョイは、1985年にアメリカで誕生した骨盤サポートシートです。人間工学試験では被験者のほとんどがバックジョイの使用感に好感触を感じたのだとか。これは期待度が高まります。
バックジョイには低収縮クッションを採用した「リリーフ系」とクロックスサンダルと同じ超軽量発泡素材クローズド・セルを採用した「ボスチャー系」があります。
いずれも効果は同じですが、前者は高温にも強く、車の座席にも使用OKで、軽量で持ち運びやすいというメリットがあります。後者は汚れを洗い流したり、拭いたりでき、グリップ力があるのでお尻が滑りにくい仕様です。今回は仕事用のイスとリビングのソファで使うことを考え、「メディコアリリーフ」を選ぶことにしました。
■骨盤を立ち上げて猫背を防ぐ
バックジョイの使い方はシンプルです。イスに置いたら、縁の方に深く座ります。このとき、膝の高さが骨盤より高くなったり、イスから浮いたりしている場合は、膝を落としてバックジョイを太ももで押し下げます。この「押し下げる」ことで、自然と骨盤を起こしてくれるので、猫背を防ぎ、腰痛が起こりにくくなるという仕組みです。
座ってみたところ、たしかに背筋がピッと伸び、正しい姿勢になっているのを実感できます。とはいえ、しんどくはないのが不思議です。さらに30分ほど座ってみて気付いたのですが、深く呼吸できている感じがします。これは、背中や腰の状態を本来あるべき姿に保つことで、横隔膜が最適な状態にあるからなんです。この、呼吸がしやすいというポイントは、長時間座ったあとでも疲れを感じさせない効果があるそうです。
しかし、姿勢が正されたり、呼吸がしやすかったりはするのですが、30分の使用で少し腰が痛くなった気がしました。これは、筋肉、関節、靭帯が正しい姿勢に慣れてリラックスするのに少し時間がかかる場合があり、そのことで起こる痛み。こういった場合は一度の使用を15分程度にし、その次は30分、週に3度といったように、身体を徐々に慣らすといいそうです。
■2週間で腰痛はどの程度改善されたのか?
普段があまりに猫背だったからか、バックジョイを使って座るのに1週間の慣らし期間が必要でした。1週間を過ぎると腰や背中の痛みを感じることが随分減ったのですが、腰の詰まりがなくなったわけではないので、もうしばらく使い続ける必要性を感じました。
これまでは、PCを使うと腕が前に出てつい猫背になっていましたが、悪習慣を意識せずに改善できたのは事実。この手軽さがバックジョイ最大の魅力かもしれません。
仕事中以外では、ソファに座ってテレビを見たり、ゲームをしたりするときにも使ってみたところ、たしかに姿勢は良くなるのですが、“リラックス感”は少し感じにくかったかも。とはいえ長時間座っているときは、その後はたしかにラクなので、自宅にひとつあれば仕事中にもオフタイムにも活用できますね。
今回使用したメディコアリリーフは7920円となっており、腰痛改善グッズとして決して安くはありません。しかし、イスを買い換えることを考えればかなりいい買い物になることは間違いなし! 腰痛をなんとかしたいと考えているデスクワーカーはぜひ一度お試しあれ。
>> バックジョイ
<取材・文/今西絢美>
今西絢美|「おいしいものナビゲーター」として、調理家電や食に関する記事を執筆。フードツーリズムマイスター、唎酒師の資格も持つ。ウェブサービスやアプリのトレンドも絶賛追跡中。コンテンツ制作会社「TEKIKAKU」取締役。
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