すれ違いで誰かの「推し本」に出会える!読書生活のマンネリ解消にアプリを使ってみた

■多いときは100冊以上!未知の推し本との出会い

文化庁が平成30年に行った「国語に関する世論調査」によると、47.3%の人が1カ月に1冊も本を読まないとか。確かに電車内でも読書している人は少ないので、はじめは「あんまり利用者がないないかも」とそれほど期待していませんでした。

ところが、アプリをインストールしたその日からしっかり「本とすれ違いました」という通知が! 多い日は100冊以上の推し本と出会えることもありました。

▲(左)半径1km以内におすすめの本を登録している利用者がいると、通知が届く。(右)取得したおすすめの本の情報は「タイムライン」画面に表示される。この日は在宅勤務なので少なめ

タイムラインでは、幻想小説や詩集、写真集など、普段だったら本屋さんに行ってもスルーしてしまうジャンルの本が続々と紹介されます。カバーやあらすじを見ているだけでも楽しいのですが、やはり惹かれるのは各ユーザーが入力したオリジナルの感想文。100文字以内という字数制限のなかで、「墓まで持っていく1冊」といったパワーワードを見ると内容がつい気になってしまいます。

▲(左)タイムライン中の気になる本をタップすると、あらすじや感想などの詳細情報を確認できる。(右)気に入った本はハートをタップして情報を保存

これまで、古典文学とミステリ以外は「どう楽しめばいいのかわからない」という理由で敬遠していましたが、タクナルを使い始めてからは視野が広がり、本屋さんに入るといろいろなコーナーを見て回るように。第22回清島恋愛文学を受賞した『臣女』や伊藤博文や西園寺公望などの権力者の居宅や別邸に絞って紹介した『元勲・財閥の邸宅』などは、タクナルでの出会いがきっかけで購入しました。

 

■自分の「推し本」も紹介してみた

せっかくなので、自分でもおすすめの本を登録してみることに。「1冊だけ選ぶなんて無理!」と思っていたのですが、複数タイトルを設定できることを知ってひと安心。登録は「マイページ」の「新規登録」をタップするとGoogleブックスの検索欄が表示され、タイトルや著者名を入力して表示された候補のなかから該当する本を選ぶ仕組みです。

▲(左)海外文学は翻訳も重要なので、出版社名などがひと目でわかるようになればうれしいかも。(右)著者やあらすじなどはあらかじめ記載されるので手間が少ない

なかにはヒットしなかった推し本もありますが、対応冊数は現在拡大中とのこと。小説や漫画はもちろん、雑誌や論文も登録可能でした。

本を登録したら、いよいよ感想文の入力です。これがなかなか難しい! 普段の読書活動で使っているツールがTwitterなので、より少ない100文字の字数制限のなかで本をどう推薦するかに悩んでしまいました。感情的になりすぎても押しつけがましい感じがするし、魅力を客観的に説明しても伝わりにくい気がするし…。

▲(左)自分のおすすめの本一覧を見てみると、やはりジャンルがミステリに大きく偏っていた。(右)感想はやはり熱が入ってしまう

調子に乗ってたくさん推し本を登録してしまったので、感想を入力するのに時間がかかりましたが、考え抜いた感想にハートを付けてもらったときの感動はひとしお。好きな本を誰かに褒められると、自分まで「センスいいね!」と読書仲間から認められた気分になります。

 

■コメント・フォローがないからSNSより気軽に使える

タクナルにはSNSのようにコメントをやり取りする機能がないので、余計な交流に煩わされることなく本の情報だけをゲットできるのも好印象。加えて、SNSだと「フォローしてないけど、いいねして大丈夫かな」など、明文化されていないルールを気にしてしまいますが、タクナルはフォロー機能を搭載していないので安心です。あくまで人と本との「偶然の出会い」を手助けしてくれるサービスなんですね。

▲(左)ほかの利用者と交流する唯一の手段はハートのみ。(右)ハートを付けた本は「読みたい本」に整理される

ハートを付けた作品の一覧は、「読みたい本」画面で確認できます。思い出として振り返るのにも使えますが、私は「買う本リスト」として使っています。「読みたい本」画面からオンラインストアに飛んで、シームレスに本を購入できるようになればより便利かも!

おすすめ本にも地域差がありそうな気がするので、気兼ねなく外出できるようになる日が待ち遠しい限りです。SNSなどの影響で利用者が急増しているとのことなので、「最近本を読んでいない」「面白い本との出会いがない」と悩んでいる人は、試しに一度使ってみては?

 

<取材・文/山﨑理香子(TEKIKAKU)>

山﨑理香子|1997年生まれ、新潟県出身。編集プロダクション「TEKIKAKU」に所属。ライターとしてスマートフォンや雑貨、グルメなど広い分野の記事を執筆している。「推理小説」と「カレー」と「お昼寝」が好き。

 

 

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