■拡張性アップのPALS ウェビングは見た目もよし
ミリタリーバッグの外観的な特徴といえば、ハシゴ状にウェビングが配置されたPALS(ポーチ・アタッチメント・ラダー・システム)。モールシステムですね。
これまでハードな印象もあり、1度も購入したことも、使ったこともありません。ガチガチのモデルに比べると、まだ大人しいから通勤にも使えそうだし、何事も試してみないと分からないと買ってから自分を納得させました。
そもそもサヴォッタは、フィンランドで誕生したバックパックやネイチャーストーブ、サウナテントを展開するブランド。創業は1955年と古く、民間向けのみならず、軍や警察、赤十字社などと提携し、特殊用途の製品を製造。特にフィンランド国防軍とは50年以上にわたって提携関係を結び、製品開発を行ってきたそう。
だから、PALSの付いたミリタリーバッグ作りはお手のものなんです。
そしてヤーカリも、軍の厳格な品質基準に基づいて作られた、機能性・耐久性・防水性に優れた素材が使われています。本体素材はコーデュラ1000Dで、内側にポリウレタンコーティングが施されているので、ちょっとした雨でも問題ありません。ウェビングテープは、フィンランド国防軍の仕様に基づいたポリエステル製。
タフな環境で使えるから、気を遣わなくていいのは嬉しいポイントです。
PALSに装着する純正のポーチは、全部で15種類。外側にポケットがないのは不便なので、ポータブルバッテリーや鍵を入れておくのにちょうどよさそうな、MPPポーチS(4620円)も購入。
本来はペットボトルを入れるポーチを欲しかったのですが、グリーンしかラインナップされておらず、試しにグリーンを付けたら悪目立ちしたため断念したのです。
ちなみにMPPポーチSは、ストラップをつければ単独でも使えます。
PALSは、DIYで使う有孔ボードのようなものなので、キャンプに行くときは、カラビナやライトやその他もろもろを自由自在に付けられます。
必要なものはもちろん、必要ないものも無駄にジャラジャラしたくなります。でもフックが小さめのものは付けにくいのでご注意を。
底面は見事に四角! ループを4つ備えるので、ユーティリティストラップを取り付ければシュラフやマットを装着可能。
例え付けなくてもユーティリティストラップは欲しくなりました。
購入時に悩んだのがショルダーストラップ。背負い心地を左右する重要なパーツだけに、これまでショルダーストラップがしっかりしたものを選んできました。対してこれはロールアップすることも考え、ショルダーストラップが単なるウェビングテープ。
ところが背負うとあれっ? 意外と悪くない。もちろん、クッションが入ったショルダーストラップとは比べるまでもありませんが、幅40mmという広さのせいか、思ったほど肩に食い込まずちゃんと背負えます。通勤で背負って歩くのは片道20分ほど。これぐらいなら問題なさそうです。
※ ※ ※
使い方に応じて拡張したり、カスタムしたりする楽しさがあるバックパック。アタッチメントやアクセサリーが豊富なので、“沼”にはまりそうな予感もしています。
ヤーカリS
・本体重量:775g
・素材:コーデュラ1000D、ポリエステル
・容量:20L
<文/澤村尚徳(&GP)>
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