【男前マルチツールの世界】
マルチツール。それは、手に収まるほどのコンパクトなボディにさまざまな道具を詰め込んだ“ハンドツール”。とかく専用ツールに比べ「間に合わせ」と思われがちですが、そこにはマルチツールだからこそ味わえる奥深い世界が存在します。
そんなマルチツールの男前な魅力を紹介する連載第9回は、LEATHERMAN(レザーマン)「SIGNAL COYOTE(シグナル コヨーテ)」(2万4750円)。フルサイズのプライヤーを装備したサバイバルモデルです。単なるアウトドアツールとしてだけでなく、過酷なサバイバルシーンを想定しており、コヨーテカラーのハンドルや黒染めされたツールなどミリタリーテイスト満載の男前なルックスが魅力の一本です。
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69mmのブレードは他のツール同様、黒い陽極処理が施されています。両刃の直刀と波刃のコンビネーション。どちらも切ることを目的としますが、波刃はロープなどを切るのに適したもので、直刃はそれ以外の切ること全般に使用する、マルチな使い方を想定したナイフです。
最大の特徴は、片手での運用が比較的容易であること。もちろんナイフも右手であれば片手で開閉が可能です。すべてのツールを片手で使えるわけではありませんが、随所に片手での運用が可能な工夫が施されています。
例えばプライヤー。これの展開も片手で可能です。カラビナクリップ付近にスライド式ロックがあり、これを押し出すとロックが外れます。その状態でハンドルの片側を持って軽く振ると、自重でハンドルが開きプライヤーを展開できます。一部のモデルを除き多くのプライヤー付きモデルは、両手でなければ展開は難しい。つまり、怪我などをして片手が使いにくい状況、ないしはそういう危機的な状況に陥った時に活躍が期待できる機能なのです。
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