個人的に重宝したのが、底面直径が約24cmのディッシュプレートが付属すること。こちらは石材プレートと異なり、縁があるため、食材がこぼれたりする心配もない。
手作り生地から冷凍・チルドなどいろんなピザを焼いてみた
では早速ピザを焼いてみよう。付属のレシピブックには手打ち生地のレシピも掲載されている。それほど難しくはないので、生地から手打ちしてみるのも方法だ。うまく作れるとまさにナポリピザの店のような美味しさが味わえる。
筆者も早速挑戦してみた。強力粉と薄力粉、イーストにぬるま湯を混ぜて、ひたすら捏ねていく、途中数度休ませて、約1時間半ほどで生地はできあがる。これを伸ばして具合を乗せたら準備は完了だ。
しかし、ここでひとつハードルがある。生地が伸びないのだ。ナポリピザといえば、縁に厚みがあって、真ん中は薄めというのが特徴。しかし、手打ちの生地はもちもち感が強く、伸ばしても伸ばしても、戻ってしまった。このあたり、生地づくりにはかなりのコツが必要という印象だ。とりあえず、頑張って伸ばした生地に具材を載せていく。市販のピザソースにバジル、そしてモッツアレラチーズ。それぐらいがシンプルでいい。
完成したピザを、予熱したグルメオーブンの石材プレートに載せていく。付属のピザパドルで持ち上げて、プレートに載せることができる。生地ができたら、ピザパドルの上で具材を載せるのも方法だ。400℃に予熱したグルメオーブンで約4分。すぐに生地が焼けていく香ばしい香りが広がっていく。カバーにある窓からはチーズが溶けて踊る姿も見える。
ブザーが鳴ったらピザの完成だ。生地がパンピザのようになってしまったが、これはこれで美味しい。そして、溶けたチーズが美味しく伸び、そして、生地の底面がカリッと焦げ、そのコントラストがまらなかった。より美味しいピザを焼くために生地づくりの腕を上げたいと思わせる出来だった。
手作り以外のピザも焼いてみた。小さな冷凍ピザはちょっと重なるのを我慢すれば、一気に3枚焼けた。ただし、この場合は底面が浮くため、生地の美味しさが若干損なわれたのが残念だった。
筆者宅でハマったのが、スーパーなどで2~300円で購入できるチルドピザだ。普通のオーブントースターで焼いたときと比べると、そのできは雲泥の差。生地はカリッと具材はジューシーに焼き上がる。これは高温、短時間でサッと焼きあげるからだと言える。チルドピザは若干具材がさみしいという欠点があるため、適度にシュレッドチーズなどを足してあげるとより食べ応えが出る。
パエリアが想像以上に美味しくできる!
美味しくピザが焼けることはもちろんだが、個人的に楽しめたのが、ディッシュプレートを使ったさまざまなオーブン料理だ。
例えば、パエリア。魚介類などを炒めて蒸した後、そこにお米を投入して炒め、蒸して炊く。最後に再び、魚介類などの具材と合流。そこの部分のごはんは軽く焦げ、風味豊かなパエリアができあがった。
手軽なのに美味しいローストビーフもオススメ
また、想像より手軽だったのが、ローストビーフだ。味付けしたビーフの塊をアルミホイル越しに焼きあげて行く。レシピでは上下面を焼くだけだったが、ちょっとしっかりめに4面焼いてから、アルミホイルで包んで冷めるまで保温してみた。
ちょっと火が入りすぎたため、焼き時間はもう少し短くても良かったが、それでも美味しいローストビーフができた。これも焼き時間だけいうなら20分ほどで完成した。
野菜やキノコのアルミホイル蒸しがジューシーすぎ!
そしてぜひやって欲しいのが、野菜やキノコのアルミホイル蒸し焼きだ。例えば大ぶりのエリンギや、アスパラガス。これらにしっかりと塩を振ったとオリーブオイルで和える。その状態でアルミホイルで包み400℃に温めたグルメオーブンに放りこむのだ。
具材によって5分~10分ほど蒸し焼きにする。途中で一度裏返すのもいい。そうして焼いた野菜、きのこ類の美味しさはまさに絶品。「エリンギってこんなにジューシーなの?」と初めて食べた奥さんに問い詰められるほどの美味しさなのだ。
実はこれ、石窯でさまざまな具材を調理してくれる、とある肉料理店の人気メニューのひとつ。著者はこのエリンギのホイル焼きが好きで、オーブンレンジなどで色々試して見たがあまりうまくいかなかったのだ。しかし、ビタントニオのグルメオーブンで焼いたエリンギが最もそれに近かった。最高400℃という高温で一気に焼きあげるからこそ、できることだと言えそうだ。
絶品のピザを焼きあげられ、そしておかず調理も楽しいビタントニオの「グルメオーブン」。収納時には立てかけることができるなど、その利便性は高い。加熱時には周囲まで非常に暑くなるため、小さな子どもがいる家庭では安全対策が必要ではあるが、料理が楽しくなることは受け合いだ。レシピブックには、フォッカチャや石焼き芋など気になるメニューが多く掲載されている。1年を通して、さまざまなメニューで楽しめそうな調理器具だ。
(取材・文/コヤマタカヒロ)
PCやタブレット、スマートフォンなどのデジタルギアからオーブンレンジ、炊飯器、ロボット掃除機などの白物家電までカバー。実際に製品を使い、その体験を活かした原稿を手掛ける。スペックからは見えない使い勝手などを解説する。
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