薪の太さ調整で使う「バトニング」
バトニングは、ナイフを割りたい薪に当てて、ナイフの背を別の薪で叩いて割る手法です。焚き火をする際にやっているという人も多いことでしょう。これさえできれば、薪の太さ調整が自由自在。
とても簡単なのですが、安全面はちゃんと気をつけましょう!
上の写真は悪い例です。どこが悪いかわかりますか?
こちらが良い例です。
違いは、ナイフの向きです。悪い方は、自分に対して垂直にナイフを出し、良い方は自分に対して平行にナイフを出しています。
なせ、垂直にナイフを出すと悪いかというと、下の写真のように、ナイフが滑った場合、自分の方に刃が来るからです。
前述したように、ナイフの刃の軌道上に自分を置かない。というのが鉄則なので、このように、自分に向かっていくるように構えない方がいいのです。
以上を踏まえたら、あとは下記のようにするだけです。
ナイフを自分の体と平行方向に出して、割りたい薪の上にナイフの刃を置き、ナイフの背を違う薪で叩きます。ナイフの刃が、薪で埋まったら、先端部分を叩きます。
このように、刃が薪に完全に埋まったら
ナイフの先端部分を叩く。ただ、あまり先の方を叩きすぎると、刃の先端がチップ(欠ける)する可能性があるので注意しましょう。
先端を叩いていて、ナイフが斜めになってしまったり、あまり深く薪に入りこまないときは、根本も叩いてみましょう。基本的に、地面に並行な状態でナイフが薪の下まで行くのが望ましいです。
薪の半分くらいまでナイフが入れば、あとは軽く叩けば割れますよ。
枝を削ったり尖らせたりする「シェービング」
最後にシェービングを紹介します。枝の皮を削ったり、フェザースティックを作ったり(フェザースティックの作り方は以前、記事で紹介しております)、枝の先端を尖らせたりするのによく使います。
今回は、私が最もよく使う、先端を削る際のナイフの使い方をご紹介します。
まず、上の写真のように、自分から遠いところでナイフを構えると、力がうまく入らないので、できるだけ自分に近づけましょう。もちろん、ナイフの軌道上に自分や他人がいないように配慮してくださいね。
このように、枝を脇に挟んで、自分の体の前にナイフを持ってきて、左右の肘を後ろに引っ張り、胸を張るようにすると、力が伝わりやすくなります。
上の写真のように枝を引くと強く削れますよ。
シェービングは、いろんな角度で、色々なものを削ってみて、自分なりにやりやすい方法を模索してみてください。
ただ、とにかく、自分をナイフの軌道上に置かないことに気をつけてくださいね。
チョッピング、バトニング、シェービング。キャンプで使う3つのナイフワークは、いかがだったでしょうか? ナイフの安全な使い方と、この基本を押さえれば、ナイフワークの幅がグッと広がりますよ。
刃物は正当な理由なく携帯することは、銃刀法や軽犯罪法で禁止されています
>> 連載 [不自由を自由にする野営スタイル]
(文・写真/RYU)
RYU/「不自由は自由だ!」をモットーに、不便さの中でいかに快適に過ごせるかを考え、キャンプをしております。 経験、スタイルを問わず、少しでも参考になる情報を発信して行きたいと思います。Instsgramアカウント:@ryu chikazawa、YouTubeアカウント:Ryu outdoor ch #不自由は自由だ #アウトドアをこじ開けよう「初代 @sotoshiru アンバサダー」「@tobuy_official インフルエンサー」
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