5.5リッターのV8ツインターボエンジンは、5500回転で最高出力585馬力を、わずか1750回転で最大トルク77.5kg-mを発生します。
間もなく登場する、日産「GT-R」2017年モデルの最高出力は、6800回転で570馬力(北米仕様)。それを考えると、GLE 63 Sのエンジンがいかに強心臓であるかをご理解いただけるのではないでしょうか。
この強大な駆動力を、GLE 63 Sはセンターデファレンシャルを介して前輪:後輪=40:60の割合で振り分け、全力加速時にも、余すところなく路面に伝えます。
足まわりには“AMG ライドコントロール スポーツサスペンション”が装備され、ハードな走行に備えます。フロアコンソールのボタンでショックアブソーバーの硬さを変えられるほか、“AMGダイナミックセレクト”のダイヤルを回して、走行モードを選択できます。
ノーマルのGLEにはない「スポーツ+」が設定されるのがAMGモデルの特徴ですが、コレはESP(挙動安定装置)の介入がギリギリまで抑えられるので、いつか行くであろう(?)サーキットでの走行にとっておいた方がいいかもしれません。個人的には、最もソフトな「コンフォート」でも、十二分にスポーティだと感じました。
通常のドライブでは、メルセデスのプレミアムSUVとして粛々と走り、いざとなればベンツのヨンクとして素晴らしいパフォーマンスを見せるのが、メルセデスAMG GLE 63 S 4マチックなのです。
<SPECIFICATIONS>
☆63 S 4マチック
ボディサイズ:L4855×W1965×H1760mm
車重:2390kg
駆動方式:4WD
エンジン:5461cc V型8気筒 DOHC ターボ
トランスミッション:7AT
最高出力:585馬力/5500回転
最大トルク:77.5kg-m/1750〜5250回転
価格:1740万円
(文&写真/ダン・アオキ)