今回発表された数ある商品の中でも、&GP読者にオススメしたいのが「SLOW COFFE STYLE Specialty」という、より丁寧で上質なコーヒータイムを過ごしたい人に向けたシリーズ。日本のクラフトマンとのコラボレーションから生まれた、職人の心意気や熱意が生きるデザインが特徴です。
鹿児島の陶芸家とコラボ「Specialty S01」
金属のような質感で、どっしりとした重厚感があるS01シリーズ。鹿児島で「ONE KILIN」というブランドを立ち上げた陶芸家の城戸雄介さんとのコラボレーション品です。
城戸さんの作品は、鹿児島の土や、桜島の火山灰など鉱物を混ぜ込んだ釉薬でつくるのが特徴。素材がもつ温かみを大切にしたものづくりをしています。
このS01シリーズは、そんな城戸さんに新たにデザインを起こしてもらったもの。手作業で石膏を削って原型と型をつくり、試行錯誤の結果、完成したのだとか。
マグカップに直接ブリューワーをセットすることもできるので、オフィスや書斎でのコーヒーブレイクにもぴったり。ブリューワーの縁は熱が伝わりにくい形状なので、持ち手がなくても安心して直接触ることができます。
サインペインターが描くヴィンテージ感あるマグ
一方、ポップなデザインが目を引く、こちらのミルク色のマグカップ。ヴィンテージ感のあるロゴマークは、日本でサインペインターとして活動している金子裕亮さんによるもの。
店の看板やウインドウに直接描くサインペインティングは、古くからアメリカで親しまれている技法。フリーハンドならではの味わい深さは、マグカップにプリントされても感じられます。アメリカのファイヤーキングを彷彿させるような、ヴィンテージ感がたまりません。
マグカップの素材は乳白色の耐熱ガラス。とても軽いので、扱いやすいのもうれしいところ。スタッキングできるので収納にも困りません。
コーヒー用品以外にも、注目の食器がズラリ!
新商品発表会では、コーヒー用品以外にも魅力的なテーブルウェアがずらり。100点以上ありましたが、中でも筆者が気になったものを一部ご紹介します。
和洋食問わずコーディネートできるシンプルなデザインは、プロダクトデザイナーの柴田文江さんによるもの。鍋の底面に発熱体を焼き付けたことで、IH調理器に対応しています。卓上IH調理器ならば周辺が暑くならないので、一年中快適な空間で鍋料理が楽しめること間違いなし。夏でも使いたい土鍋です。
主に家具デザイナーとして知られる安積伸さんが、KINTOと手がけたテーブルウェアシリーズ。落ち着いた色合いの釉薬の下に、ざらりとした土の質感がのぞく個性的なシルエットです。半磁器のような質感で、毎日使える丈夫さも魅力。プレートは160〜250mmまで豊富にそろいます。
どれも飽きのこないデザインで、毎日気軽に使えるような求めやすい価格帯なのもおすすめポイント。一般発売は8月中旬〜9月中旬の予定とのこと。今から発売が待ち遠しいものばかりです。
(取材・文/大野麻里)
おおのまり/エディター・ライター
美術大学卒業後、出版社勤務を経て2006年よりフリーランス。雑誌や書籍、広告、ウェブなどで企画・編集・執筆を手がける。得意ジャンルは住まいやインテリアなどの暮らしまわり、旅行、デザイン関係など。シンプルで機能的なものが好き。働く主婦の目線で提案します。
- 1
- 2