■広げるだけで使いやすい作業台の完成
「リトルワークスタンド」の組み立てに工具は不要。全部がつながっていて、広げるだけで完成します。
収納時は8×66×47cmでぺたんこ。隙間に入れやすいのですが、重量5kgなので倒れないよう気をつけて。ほぼフラットなのでラゲッジルームの一番下に寝かせて、その上に荷物を積んでもいいかも。
ハンドルが上になるよう地面に置き、脚(写真の右側)と天板を開きます。指を挟まないよう、グローブをはめて作業しましょう。
Z型に広げたら、脚を地面に置きます。指を挟まないよう、天板の角と対角に位置する脚の角を持って作業すると、安定して持てます。
ハンガーラックとランタンフックを引き起こします。
1分もかからず完成しました。
天板のサイズは61×35cmで高さは37cm。ハンガー部分は高さ64cmです。
■どこかぬくもりを感じる特殊なアイアン
NATURE TONESの製品は、金属に柔らかい特殊コーティングでカバーした独特な質感が特徴です。
天板と下段のラックを合わせて見ると模様が大木になります。「リトルワークスタンド」はなんでも受け止めてくれる立派な木のような働きをするんですね。
特殊コーティングされた鉄、そして天板手前に木を採用しているのでなんだかあたたかみを感じます。
木のところはシンプルに木目を生かしているので、黒っぽい小物を置いても見失いません。釣りなど小さな道具を手入れするなんてときにもよさそう。
それに木の透かし模様のおかげで、座ったままで下段ラックに置いたものを把握しやすくなっています。これがなにげに便利。
■小物を吊り下げれば作業がはかどる
小さな道具類は、箱の中で見失うし、かといって出して適当に置いておくと失くしかねません。やっぱりハンガーは使える!
天板の上にかかるハンガーラックには小さな突起がついています。トングならそのまま引っ掛けられるし、輪にしたロープも掛けやすい仕様。よくあるハンガーはS字フックが必要だったりしますが、これはそのままかけられて、さっと取り上げられるので使いやすい!
下段にも奥のほうには補強用のバーがあります。シェラカップを引っ掛けてみましたが、やはり下段奥は取り出しにくい。タオルやフキンを干しながら、ホコリが入りにくくするなんて使い方ができそうです。
天板手前の細いハンガー。上段のハンガーにはかけづらい小型のカラビナも、ここなら使えます。
ハンガーラックの左手にはランタン用のフックが! ランタンを下向きにひっかければ、手元を照らしながら作業できます。
■焚き火料理はちょっと注意
アイアン部分にバーナーを載せて調理してもOKですが、焚き火料理では注意が必要です。
焚き火のそばに「リトルワークスタンド」を置いても大丈夫ですが、完全な耐熱塗料ではないので火からおろした熱々のケトルや鍋を直接アイアン部分に載せるのはやめたほうがいいそうです。
ドカッと座ったまま焚き火も調理もできる絶妙な高さ。
小さなテーブルですが、ハンガーのおかげで小物をすぐに手に取れるので収納力はなかなかのもの。これまでほしい道具を探しに右往左往していたのが嘘のよう。
点で支える脚なのでぐらつきは最小限に抑えられています。下段ラックもメッシュ状なので、薪を置いてもいい感じ。
* * *
ソロキャンプでは「リトルワークスタンド」がメインテーブル+ラックの役割を果たしてくれるのでこれ1台で事足ります。ファミリーキャンプの場合、大鍋で大量に料理を作るにはやや無理がありますが、親子2〜3人でシングルバーナーを使っているのであればキッチンテーブルとして十分機能します。ぜいたくに大人のコーヒー専用テーブルとするのも楽しそう。
手元を照らすランタンハンガー付きなので料理だけでなく、グリーンウッドワークにも役立ちます。
少々重いですが、ラックやハンガーを別に用意する必要がなく、準備は簡単。簡単に壊れるような作りではなく、自分らしい使い方を工夫しながら長く使っていきたい道具なのが好感を持てますね。
>> NATURE TONES
<取材・文/大森弘恵>
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。Twitter
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