独特な形状の「エビ鉈」用革製シースを作ったら愛着がグッと増しました!

4.縫製の下穴を開ける

接着剤が硬化したら縫い穴を開けるため、シースの端から5mmの位置にノギスや千枚通しなどで軽く印を付けます。印は縫い目で隠れてしまうのでご安心ください。

▲菱目打ちには種類があって、直線部の穴あけに便利な4本、曲線に便利な2本・1本タイプがあるので、使い分けながら下穴を開けていきます

革は硬いため、布のようにそのまま針で縫うことが難しいので、「菱目打ち」と呼ばれる工具を木槌で叩き、縫い針を通す下穴を開けます。

今回は革を4枚重ねているため、裏側まで菱目打ちが届きにくくなっています。穴が通じていない場合は、目打ちなどで穴を貫通させておきます。

5.二本針で縫い上げる

▲縫っている最中に糸が抜けないよう、穴に針を通したら二箇所ほど糸を縫うように刺して引き抜いておきます

最もベーシックな「平縫い」という手法で縫っていきます。糸は蝋(ワックス)処理をした「ロウ引き糸」を、針は先端が丸められた専用のものを使用。

1本の糸で交互に縫い上げるため、糸の両端に針を通します。糸の長さは縫い目の長さの4〜5倍程度が目安です。

下穴に交互に針を通して縫い進めますが、針を穴に刺す際には、反対側の針の糸を進行方向と反対側に斜めに倒しておき、下穴にできた隙間に針先を入れます。そうすることで、針が糸を突き刺すことなく、縫い目がきれいに仕上がります。

縫い終わったら、裏側に両方の糸を出して固結びをして、余分な糸をカット。切り口のほつれが気になるようなら、ライターなどで軽く炙っておきます。

6.下穴に馴染ませたら完成!

結び目のコブが目立たないように下穴に馴染ませたら完成です。撥水効果を期待してグローブの保湿剤を薄く刷り込んだところ、しっとりとした質感がウッドグリップにほどよく調和して“エビ鉈愛”が倍増!

これで焚き火の時の薪作りが一層楽しくなりそうです!

所要時間:約2時間
材料費:約1000円(レザー)

>>&GP自作部

<写真・文/杉山元洋>

杉山元洋|自転車やSuperCubなどの二輪車と大衆酒場を愛する、下町育ちの編集者兼ライター。男性情報誌、ビジネス、生活情報、グルメなど、幅広い分野の雑誌・ウェブ記事制作に携わる。Instagramアカウント:xcub_redbear

 

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